[6.30 J1第21節 FC東京 0-1 福岡 味スタ]

 プロ初ゴールで勝利を手繰り寄せた。アビスパ福岡MF重見柾斗は途中出場から4分後に決勝ゴール。「強いチームは、ベンチの人が活躍するチーム。本当にチームを助けようと思ってピッチに入った」と自身のプレーを振り返った。

 FC東京との拮抗状態を打破すべく、福岡は後半17分にDF小田逸稀と重見を投入した。すると、その4分後に交代策が的中。小田が右サイドの深い位置からクロスを上げると、ニアサイドに重見が詰める。「逸稀くんと一緒に入って、その前からニアに動くから見といてくださいと言っていた。本当にすごくいいボールをくれたので、あとは押し込むだけだった」。ニアサイドの難しい位置からボールを逸らし、ゴールに流し込んだ。

 福岡大卒のルーキーにとってプロ初ゴールとなった。昨季は特別指定選手として出場を重ね、また今季は公式戦22試合に出場もここまで無得点。「ゴールやアシストという数字に残る結果を欲していた」。待望の初ゴールに「決められたことは素直によかった」と語るも「自分の目標である5ゴールに少しでも近づけるように、達成できるように続けていきたい」と力を込めた。

 チームも8位から6位に浮上した。それでも、ルーキーはさらなる欲をのぞかせる。「自分は6位と言わずにもっと上の順位を目指しているので。安心せずにプレーしていきたい」。自らの活躍とともに、チームの躍進を誓った。

(取材・文 石川祐介)