「ナカタニが断然、有利だ」防衛戦決定の中谷潤人、敵国メディアも認める挑戦者との”力の差”「勝つには並外れた努力が必要」

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中谷の強さを相手国メディアも警戒している(C)Getty Images

 7月20日に東京・両国国技館で、ボクシングWBC世界バンタム級王者・中谷潤人(M.T)と、同級1位・ビンセント・アストロラビオ(フィリピン)による初防衛戦が行われると、5月31日都内にて発表された。「トリプル世界戦興行」の1つとして開催される。

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 すでに発表済みだった同カードは会場や興行形態も決まり、ここから試合へ向けての注目度が本格的に高まっていくことになる。

 世界3階級制覇王者であり、「ネクストモンスター」の呼び声も高い中谷はこの一戦に向け、すでに海外でのトレーニングに入っており、現階級での初防衛へ余念がない。一方、挑戦者アストロラビオはこれまで世界王座戴冠の経験はなく、敵地に乗り込み、全勝を続ける王者のベルトに挑む。

 それぞれの実績や日本のリングで行われることからも、海外メディアではすでに中谷の優位が囁かれている。その中で、アストロラビオの母国、フィリピンでも現地識者による試合への展望が伝えられており、やはりチャンピオンの強さを認めながらも、番狂わせを期待する言葉も発せられているようだ。

 フィリピンニュースサイト『GMA Integrated News』では、このタイトルマッチについてボクシングアナリストのエド・トレンティーノ氏が語ったコメントを掲載している。

「ナカタニは非常に手強い相手だ。認めよう。これは厳しい試合だ。実際にこの男に勝つには、アストロラビオの並外れた努力が必要だ」

 トレンティーノ氏はそのように中谷が明らかな格上であると述べている。さらにアストロラビオに対し、「それが今の彼が持てる最高のモチベーションとなるはずだ。なぜなら、私の意見では彼はかなり劣勢になると考えている」と主張。挑戦者の心情を読み解きながら、「もちろん私が間違っていることを願いたいが、やはりナカタニが断然、有利であることは確かだ」と見通している。

 また、日本が誇る4団体統一王者の井上尚弥の名前も挙げ、「イノウエに次いで、彼(中谷)は今最もホットな日本人ボクサーだと思う」と称える一方でトレンティーノ氏は、「これはボクシングだ。リングに上がれば、2人だけになる。アストロラビオの番狂わせがあっても不思議ではないだろう」と見解を示している。

 トレンティーノ氏による展望は、チャンピオンの優位を予想しながらも、チャレンジャーへの期待の言葉にも熱が籠っているようだ。果たして7月20日、両者によるビッグファイトはどんな結末を迎えるのだろうか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]