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スナドラシリーズもApple A/Mも、ARMアーキテクチャのSoC。ARMのSoC建築設計思想がどれだけ優れているか、というお話にもなりそう。

数多の分野でAIを活用するようになったこの新時代に合わせ、マイクロソフトがAIアシスタント・Copilotをフル活用できるPC仕様「Copilot+ PC」を発表しました。ChatGPTみたいにサーバー側でAIを働かせるだけではなく、手元のデバイス内での計算含めて高速&快適なAIレスポンスを実現するCopilot+ PCの要件は

1. 40TOPS以上の計算能力を持つNPU

2. 16GB以上の高速メモリ

3. 256GB以上のSSD/UFSストレージ

の3つ。

そして、Copilot+ PCの条件を満たすイメージキャラクター的な存在として、第7世代の「Surface Laptop」も同時に発表されました。

13.8インチと15インチの2サイズがラインナップ

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第7世代Surface Laptopのラインナップは大きくわけて2タイプ。1つめが13.8インチ(2304×1536ピクセル/120Hz)タッチスクリーンモデルで、質量は1.34 kg。Snapdragon X Plus/16GB RAM/256GB SSD(20万7680円)〜や、Snapdragon X Elite/16GB RAM/512GB SSD(27万9180円)〜といったスペックとなっています。

20万円ちょっとで、最新スペックのビジネスモバイルが手に入るというのは良いお話だ!

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もう1台は1.66kgの15インチ(2496×1664 ピクセル/120Hz)タッチスクリーンモデル。こちらはSnapdragon X Elite/16GB RAM/256GB SSDで26万8180円から。15インチモデルのみmicroSDカードスロットがあり、共にWi-Fi 7、Surface Thunderbolt 4(USB-C/USB4ポート)x2、USB-Ax1、65W以上の急速充電などの機能・性能を持っています。

Apple M3チップ搭載のMacBook Air 15より58パーセントも速い

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カンタンにまとめると、13.8インチ版は比較的安価で最新仕様を満たした高性能Copilot+ PCになるということ。廉価版SoCとなるSnapdragon X Plus(10コアCPU)と、ハイエンド版SoCのSnapdragon X Elite(12コアCPU)に搭載されているNPUは、どちらも40TOPS以上のAI処理能力を持っているんです。単体でね。

またマイクロソフトが言うには、CPUベンチマークのマルチスレッドテストにおいてApple M3チップ搭載のMacBook Air 15よりCopilot+ PCは最大58パーセントも速いとのこと。バッテリー効率も高く、1回の充電で22時間のビデオ再生/15時間のウェブブラウジングが可能。満充電からの駆動時間もMacBook Air 15より最大20パーセントも向上しているといいます。

マイクロソフトが決めたルールであり時期ではあるけど、Apple M4搭載Macbookが発表されていない現状を見るに、いま、ここがモバイルPCの頂点大決戦となったことには違いありません。

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参考までに、Core Ultraシリーズ1/第14世代 CoreのAI処理能力はCPU/GPU/NPU全部をフル稼働して最大34TOPSと言われています。またApple M3のNPUは最大18TOPS、iPad Pro向けのApple M4のNPUは最大38TOPSとのこと。生成AIなどの処理計算で勝負させたとき、Snapdragon X Eliteが真っ先にゴールしそうじゃないですか。

今後、Copilot+ PC対応はインテル/AMDからもリリースされる予定ですが、2024年はモバイルデバイスの世界で1つの大きな転換期となるのでしょうね。

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そして次世代Windowsが、40TOPS以上のAI処理能力を必要とするAI OSになるのでしょう。キーボードに、専用のCopilotキーを用意させちゃうくらいだもんなあ。

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