計量を一発パスしたジェイソン・マロニー(左)と武居由樹【写真:高橋学】

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Amazon プライム・ビデオで独占生配信

 ボクシングのWBO世界バンタム級(53.5キロ以下)タイトルマッチ12回戦が6日、東京ドームで行われる。5日は都内で前日計量が行われ、世界初挑戦の同級5位・武居由樹(大橋)、2度目の防衛を狙う同級王者ジェイソン・マロニー(オーストラリア)がともに53.4キロで一発パス。デビュー8戦連続KO中のパーフェクトレコードを持つ武居は「早いラウンドでバチッと倒したい」とKO勝利を誓った。戦績は27歳の武居が8勝(8KO)、33歳のマロニーが27勝(19KO)2敗。

 無事に計量をパスした武居は右拳を握り、ガッツポーズをつくった。オーストラリア国旗とWBOのベルトを掲げた王者マロニーとフェイスオフ。がっしりと握手し、小さく微笑んだ。計量後に取材に応じた武居は「なんだかんだバンタム級は初めてなので、計量が終わって一安心している。明日まで気を引き締め直してやっていきたい」と意気込んだ。

 元K-1世界王者の武居は21年3月にボクシングデビューすると、8勝(8KO)の連続KO勝ちを続けてきた。K-1とボクシングで世界王者になれば日本初の偉業。デビューから全勝全KOで世界戴冠すれば、17年5月にWBC世界フライ級王座に就いた比嘉大吾(13試合)以来、日本人2人目の快挙だ。「もちろん、早いラウンドでバチッと倒したい」。王座奪取は目前に迫る。

 メインイベントは、世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)と元世界2階級制覇王者ルイス・ネリ(メキシコ)の歴史的一戦。34年ぶりに東京Dでボクシング興行が開催される。武居はセミファイナルを任された。

4日にIBF世界バンタム級王者になった西田の試合は「まだ自分には関係ない」

 対する王者マロニーは20年10月に米ラスベガスで井上に世界挑戦し、7回KO負け。21年8月に再起すると、井上が返上したWBO世界バンタム級王座を23年5月に獲得した。今年1月に初防衛成功。世界的モンスターに敗れたとはいえ、ハイレベルな実力を持つ再起後6連勝中の実力者だ。対峙した武居は「すごく良い目をしていた。こっちも負けてらんないなと思った」と印象を述べた。

 同興行では、井上の弟のWBA世界バンタム級王者・拓真(大橋)が同級1位・石田匠(井岡)と2度目の防衛戦を行う。同級は4日に西田凌佑(六島)がエマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)に判定勝ちし、IBF王座奪取に成功。日本ジム所属選手99人目の世界王者になった。WBC王座には中谷潤人(M.T)が君臨しており、武居が勝てば全4つのベルトを日本人が独占することになる。

 武居は西田戦について「見ました。凄く良い試合だったなというぐらいで、まだ自分には関係がない話」と目の前に集中。まずはWBO王座を奪いにいく。

○…興行はAmazon プライム・ビデオにて「Prime Video presents Live Boxing」の第8弾として独占生配信される。井上兄弟と武居のほか、WBA世界フライ級王者・ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)が同級3位・桑原拓(大橋)と初防衛戦。同じ興行で世界戦4試合は国内最多3試合を超える規模となる。

(THE ANSWER編集部)