こちらは「おおぐま座(大熊座)」の方向約4000万光年先の銀河「NGC 2685」です。淡く輝く中心部を包み込むような幅の広いリング構造と、そのさらに外側を大きく取り囲むレモン形の構造が入り組んだ複雑な姿が印象的です。


【▲ 極リング銀河「NGC 2685」(Credit: International Gemini Observatory/NOIRLab/NSF/AURA/L. Bassino; Image processing: J. Miller (Gemini Observatory/NSF’s NOIRLab), M. Rodriguez (Gemini Observatory/NSF’s NOIRLab), & M. Zamani (NSF’s NOIRLab))】

NGC 2685は「極リング銀河(polar ring galaxy)」というめずらしいタイプの銀河の一つとして知られています。極リング銀河とは、星・ガス・塵(ダスト)でできたリングが銀河の平面に対して垂直かそれに近い角度で周回している銀河のことで、銀河どうしの相互作用や合体などによって形成されると考えられています。


米国科学財団(NSF)の国立光学・赤外天文学研究所(NOIRLab)によると、NGC 2685は既知の極リング銀河のなかでも天の川銀河に最も近いものの一つであり、同種の銀河としては研究しやすい観測対象の一つだということです。冒頭の画像はハワイのマウナケア山で運用されているジェミニ天文台の「ジェミニ北望遠鏡」で撮影されたもので、NOIRLabの“今週の画像”として2024年4月10日付で公開されています。


 


Source


NOIRLab - NGC 2685: A Helix in the Sky

文・編集/sorae編集部