【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】

◆知っておきたい! 血統表でよく見る名馬

【レインボークエスト】

 名種牡馬ブラッシンググルームの最良の後継種牡馬。現役時代に凱旋門賞を制覇していますが、1位入線したサガスが進路妨害により2着に降着となったため、2位入線の本馬が繰り上がり優勝となりました。

 英オークスを10馬身差で圧勝したノーブレスの直系子孫で、従兄弟にウォーニングやコマンダーインチーフがいる良血。種牡馬としては中長距離向きのスタミナを伝え、ソーマレズ(凱旋門賞)、クエストフォーフェイム(英ダービー)、スペクトラム(英チャンピオンS)など多くのG1ホースを出して成功しました。日本でもサクラローレルが天皇賞(春)と有馬記念を勝っています。

 フランケルの2代母の父となったことでさらにメジャーな血となった感があります。最近の日本の競走馬では、アスクビクターモア、ソールオリエンス、ヒシイグアス、ダノンベルーガとボンドガールの兄妹などがこの血を持っています。

◆血統に関する疑問にズバリ回答!

「春の芝レースを得意とする現役種牡馬は?」

 この季節は春雨前線の影響で天候がぐずつくことも少なくありません。晴れても降っても活躍できる種牡馬を狙いたいところです。2014年以降、3~5月の芝コースで産駒が100走以上した現役種牡馬のなかで、連対率ベスト3は以下のとおり。

1位 フランケル    22.1%
2位 キズナ      21.6%
3位 キタサンブラック 20.7%

 フランケル産駒は本格的な道悪は苦手ですが、春雨に渋った程度の道悪はちょうど良く、もちろん良馬場でも狙えます。キズナは馬場やコースを問わない安定感がセールスポイントで、馬場状態にもあまり左右されません。キタサンブラックも同様です。