ラストランでのGI初制覇を目指すディヴィーナ(昨年7月撮影、ユーザー提供:ひひさん)

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 元プロ野球選手の「大魔神」こと佐々木主浩オーナーが所有するディヴィーナ(牝6、栗東・友道康夫厩舎)が、ラストランとなる高松宮記念(4歳上・GI・芝1200m)でGI初制覇を狙う。

 ディヴィーナは父モーリス、母ヴィルシーナ、母の父ディープインパクトの血統。母は13年と14年のヴィクトリアマイルの覇者。叔母のヴィブロスは16年秋華賞と17年ドバイターフ、叔父のシュヴァルグランは17年のジャパンCを制している。さらに半兄のブラヴァスは20年の新潟記念の勝ち馬。いずれも佐々木オーナーと友道厩舎の黄金タッグだった。

 ここまで19戦5勝。オープン昇級後は苦戦が続いたが、昨春からM.デムーロ騎手とコンビを組むと、突如として覚醒した。ヴィクトリアマイルで15番人気ながら4着に健闘すると、中京記念、関屋記念と連続2着。そして府中牝馬Sでは無理に抑えることなく生涯初となる逃げの手に出て、鮮やかな逃げ切り。8回目の挑戦にして、悲願の重賞初制覇を果たした。その後はエリザベス女王杯が7着、香港マイルが11着だったが、前者は距離が長く、後者は初の海外遠征だったので、ともに参考外としていいだろう。

 今回は初のスプリント戦となるが、前進気勢が強いタイプなので、プラスに出る可能性は十分にある。何より中京芝は7戦4勝、2着2回と相性抜群なのが頼もしい。今春からの繁殖入りが決しているので、ここがラストラン。最後の最後で母仔2代でのGIタイトル獲得となるか。劇的なフィナーレを期待したい。