デニーズ「495円モーニング」はやはり最強だった

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デニーズのライトモーニングは、洋朝食にごはんとみそ汁をセットにすることができる(筆者撮影)/外部サイトでは写真をすべて見られない場合があります。本サイト(東洋経済オンライン)内でご覧ください

喫茶店やレストランが、朝の時間帯にドリンクやトーストなどのメニューを割安価格で提供するモーニングサービス。名古屋の喫茶店が始めた文化とされていますが、最近では大手外食チェーンも数多く提供しています。

そんなチェーン店の外食モーニングをこよなく愛するライター・ブロガー、大木奈ハル子さんがお届けする本連載。第60回となる今回、訪れたのは「デニーズ」です。

集客の弱い時間帯である、朝だけに提供される飲食チェーンの朝限定メニュー、いわゆる「モーニング」には、実にさまざまなお店が朝メニューに参入しています。ファストフードに牛丼チェーンにファミリーレストラン。カフェに焼肉に立ち食い蕎麦にドーナツショップ。

今回ご紹介するのは、ファミリーレストランの老舗「デニーズ」の「ライトモーニング」。モーニングプレートにドリンクバーがついて税込495円という、ワンコイン以下で食べられるお得なメニューです。

デニーズのモーニングメニュー、実はファミレス業界最安クラス

モーニングの販売時間は、開店から朝11時まで。「デニーズ」は「サイゼリヤ」や「ジョイフル」など、他のファミレスチェーンと比べてちょっとお値段が高めな印象を持っている人も多いかもしれません。

しかし、モーニングメニューはかなり安めの設定で攻めたラインナップとなっています。


(筆者撮影)

<トーストモーニング>
・トースト 税込242円
・トーストモーニング 税込253円(ドリンクバーつき 税込495円)
・グリルドチーズサンド 税込253円(ドリンクバーつき 税込495円)
・自家製フレンチトースト 税込506円(ドリンクバーつき 税込748円)

最安値のメニューはなんと、税込242円。チェーン店モーニングのお手頃メニューである牛丼チェーンのたまごかけご飯定食よりも安いのはすごいの一言。

<ライトモーニング>
・ライトモーニング 税込495円


(筆者撮影)


(筆者撮影)

<セレクトモーニング>
・スクランブルエッグモーニング 税込682円
・サニーサイドアップモーニング 税込682円
・ベースドエッグモーニング 税込682円
・ターンオーバーモーニング 税込682円
・シーザーサラダモーニング 税込682円

セレクトモーニングでは、卵料理の調理方法が細かく指定できます。「デニーズ」はもともと、メニュー写真と提供される商品の見た目の乖離が少ないので、焼き加減の調整などもキチンとしてくれそう。

<和朝食
・鮭朝食 税込594円(ドリンクバーつき 税込792円)
・海老とハーブ鶏のスープごはん 税込693(ドリンクバーつき 税込891円)

朝食の取り扱いがあるのもファミレスならでは

ファミレスモーニングで嬉しいのは、和朝食の取り扱いがあるところ。洋食と和食というどちらもの選択肢があるので、その日の気分や体調に合わせて、オーダーすることができます。


(筆者撮影)

ほかにも、土日祝日限定の「D’sブランチメニュー」や、スープ、デザートなど単品メニューも充実しています。

今回筆者がオーダーしたのは「ライトモーニング」です。内容は以下の通り。


デニーズライトモーニングはドリンクバーつきで495円(筆者撮影)

・スクランブルエッグ
・ベーコン
・サラダ
・トーストセットもしくはごはんとみそ汁セット
・ドリンクバー

デニーズのライトモーニングが最強すぎる

トーストセットは、トースト1枚にホイップジャムとバターがセットになっています。ごはんとみそ汁セットは追加料金なしで大盛りが選べたので、今回は「ごはん大盛りとみそ汁」でオーダーしました。


ごはんは追加料金なしで大盛りを注文できる(筆者撮影)

冒頭でも述べましたがこれが税込495円。500円以下でこのボリュームはすごい。

カフェチェーンだと、背が高くて座り心地の良くない椅子ということもあります。その点、デニーズはテーブル席の座り心地の良いベンチソファに腰掛けて、小さめの音量で流れるBGMのクラシックに耳を傾け、ゆったり朝食を食べられます。

そんな腰に優しい環境も含めて500円以下と考えれば、これはチェーン店最強クラスのモーニングと言って間違いないでしょう。


ごく普通の内容ながら、丁寧な調理と盛り付けの美しいモーニングプレート(筆者撮影)

トレイに美しく盛り付け等られたオーソドックスな洋風モーニングを、白ごはんとみそ汁でいただく。まるでおうちご飯のような、心地よいまぜこぜ感です。大盛りご飯は予想をはるかに上回るてんこ盛りで、昼ごはんがいらないぐらいにお腹がいっぱいになりました。

丁寧に弱火で調理されたであろうスクランブルエッグは、焦げは一切ナシで鮮やかな黄色が映えます。表面は硬め、内側はとろりと半熟に仕上がっていました。別添えのケチャップをかけるとコントラストが美しい。

豪華ではないけれど、丁寧で美しいモーニングプレート


軽く焼き色がついたベーコン。燻製された風味と程よい塩味で食欲をそそります(筆者撮影)

ベーコンは1枚。程よい焼き色でカリカリ部分とジューシー部分のバランスも絶妙です。みそ汁の具はわかめとおあげ、サラダの野菜はレタスのみでシーザードレッシングがかかっていました。

デニーズ」の看板モーニングメニューである「セレクトモーニング」が卵2個、ベーコンとソーセージ、もりもりサラダなので、それと比べる「ライトモーニング」はその名の如く、ボリューム控えめではあるものの、一般的な喫茶店のモーニングプレートと比べると、全然負けてない。


ごはんの上にスクランブルエッグをのせていただきます(筆者撮影)

白ごはんにスクランブルエッグをのせてパクリ。ベーコンを白ごはんに巻いてパクリ。白ごはんにみそ汁でパクリ。決して豪華ではないけれど、程よい量をお得な価格で食べられる、コスパ抜群の朝メニューです。

ドリンクバーの単品と同じ価格で、ドリンクバー+朝食というお得感

「ライトモーニング」のお得さの決定打は、ドリンクバーがついてこの価格というところ。


レギュラータイムのドリンクバーの単品価格は495円。ライトモーニングと同価格です。コーヒーメーカーでは本格的なカフェラテが楽しめます(筆者撮影)

ドリンクバーの単品価格は朝は税込297円ですが、11時以降のレギュラータイムは税込495円。つまり「ライトモーニング」は、昼以降にドリンクバーを単品注文するのと同じ価格で、ドリンクバーにモーニングプレートがついてくる。極端に言えば「ドリンクバーを注文したら、無料で朝ごはんが出てくる」ということです。


ドリンクバー。管理が良く清潔に保たれていました(筆者撮影)

「トーストモーニング(ドリンクバーつき)」も税込495円と、同価格で販売しており、こちらもドリンクバーにトーストゆでたまごもしくはサラダがついて十分にバリュー感はあるものの、比較すると、卵料理もサラダもベーコンもついて同価格の「ライトモーニング」に軍配を上げざるをえません。

つまりは「ライトモーニング」は、「デニーズ」のお得なモーニングメニューの中で、群を抜いてお得なのです。

食事が提供されるまでの待ち時間にカフェラテで体を温めて、ボリューム抜群の朝食に舌鼓を打った後には、ホットジャスミンティーを飲みながら、読みかけの電子書籍を開いて、ちょこっと朝活で自分時間を確保する。


食後にゆっくりできるのが、ファミレスの魅力のひとつ(筆者撮影)

行列のできる人気店でも朝だけはゆっくりした時間が流れている

筆者が利用したのは平日8時頃。ホールスタッフに「好きな席にお座りください」と促され、1つとばしにテーブル席が埋まっています。5路線が利用できるハブ駅前の店舗で、ランチタイム以降は常に待合席が埋まっている人気店でもあるのですが、早朝は比較的空いており、全ての席が埋まることはありません。

食後もゆっくり滞在できるのを知っているのか、近隣のオフィスで働いていると思しき人たちがノートパソコンを開き、画面に没頭しているのが印象的な朝でした。

編集部注:本記事に登場するメニューの価格は、すべて取材時点のものです。昨今の円安、原材料高騰などの影響を受けて価格が改定されている可能性があります。また、店舗によってモーニングの値段・内容は異なる場合があります。


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(大木奈 ハル子 : ブロガー・ライター)