2023年5月に発売された「ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム」が2000万本弱売れたというニュースがあったことを考えると、2023年はゲーム業界にとってはいい雰囲気の年だったように思えますが、実際には多くの人員整理が行われ、開発者にしてみれば厳しい1年だったという指摘があります。

Closing out 2023 - Game Industry Layoffs - Obsidian Publish

https://publish.obsidian.md/vg-layoffs/Closing+out+2023



2023’s great games were overshadowed by a dark cloud of layoffs - The Verge

https://www.theverge.com/24009039/video-game-layoffs-2023

ライティングプラットフォーム・Obsidian Publishで公開された「Game Industry Layoffs」という文書によると、ゲーム業界では2022年末ごろから続く人員整理が猛威を振るったとのこと。

人員整理の理由として挙げられた内容はさまざまで、Unityはコアサービス注力のため、ByteDanceはCEOがゲームに興味がないからなどといわれていますが、大規模な人員整理を行っている会社に共通するのは、ここ数年で多額の資金を投じてM&Aを行い、積極的に拡大してきた企業であるという点だそうです。

2023年に行われた人員整理の総数は、前年比で22%増だとのこと。

ちなみに、2023年にゲーム業界で大きかった動きといえば、MicrosoftによるActivison Blizzardの買収が挙げられます。

MicrosoftがActivision Blizzardの買収をついに完了 - GIGAZINE



この大規模な買収劇の裏で、Microsoftはゲーム部門の人員削減を行っており、2024年は完全に傘下に収めて体制を変更したActivision Blizzardもそのまま無事というわけにはいかないとみられます。

また、Unityは「会社のリセット」のために従業員の3.8%を2023年11月に解雇しましたが、2024年にも新たな人員整理が行われる見込みです。どれぐらいの規模の人員整理が行われるかは不明です。

Unityが「会社のリセット」で全社員の3.8%を解雇、さらに映像制作のWeta Digitalとの契約も終了 - GIGAZINE



また、TikTokの運営会社であるByteDanceは、2024年半ばまでにゲーム部門・Nuverseの売却を予定していますが、当初予定していた40億ドル(約5660億円)では買い手がつかず、今や10億ドル(約1410億円)で相手を探している状態だとのことです。

TikTokを運営するByteDanceがゲーム事業から撤退するという報道 - GIGAZINE