皮膚がむけて赤黒く変色 ほくろ除去うたう「海外製クリーム」に要注意 治療に1年以上かかるケースも
ほくろやいぼ、しみなどが取れるとうたう海外製のクリームを使用したところ、痛みを感じたり、皮膚がむけて変色したりするなどの事故情報が寄せられているとして、国民生活センターが公式サイトやX(旧ツイッター)の公式アカウントで当該製品の使用中止を呼び掛けています。
使用すると重篤な皮膚障害を引き起こす恐れ
国民生活センターが使用中止を呼び掛けたのは、「点痣膏」(中国語読みで「ディエンジーガオ」)というクリームです。同センターによると、SNS上の広告を見てこのクリームを購入し、使用したところ、直後に熱くなって痛みを感じたり、皮膚がむけて赤黒く変色したりするなどの症状が出たという情報が寄せられたということです。前者のケースについては、熱傷で治療期間の見込みが1年以上と診断されています。
また、8月に「点痣膏」について、消費生活センターからテスト依頼が2件あり、国民生活センターが調べた結果、いずれも強アルカリ性で、「皮膚に使用すると重篤な障害を引き起こす恐れがある」と説明。点痣膏の容器や外箱には日本語の表示はなく、事業者や主要成分、使用説明などの情報が中国語で記載されていたということです。このほか、点痣膏は個人輸入品に該当するものと考えられ、日本国内のみに向けて販売されていたと報告しています。
国民生活センターは、点痣膏の使用を中止するよう呼び掛けるとともに、「ほくろ取りは医師による適切な判断のもとで行われる医療行為です」と説明。
その上で「通常、医療機関では強アルカリ性のもので皮膚を腐食させてほくろを取ることはありません。ほくろについて悩みがあるときは、まず医療機関を受診し、医師に相談しましょう」などとアドバイスしています。