「中村 優の走って試して優言実行」

皆さんは COROS(カロス)というGPSスポーツウォッチをご存知でしょうか? 国際陸連非公認記録ながら、人類で初めてフルマラソン2時間切りを果たしたエリウド・キプチョゲ選手がCOROS契約アスリートということで、その存在を知ったランナーは多いかもしれません。 さらには、この1〜2年で私の周りのランナーたちの間でもCOROSユーザーがじわじわと増えていることもあり、「COROSのGPSウォッチって実際どうなんだろう?」と私も興味津々です。

 

「COROS」はどんなブランドなの?

まずはCOROSがどんなブランドなのか簡単にご説明いたしましょう! COROS は2014年に設立。 2017年から中国法人のWeLoopと共同開発を開始し、GPSスポーツウォッチを初めて出したのは2018年。日本に進出したのは2020年で、同年にエリウド・キプチョゲ選手との契約を発表。 それから新商品を発売し続け、世界のアスリートやスポーツ愛好家の間にユーザーが広まっています。

↑現在日本で発売されているCOROSのGPSウォッチは4種類

 

■「COROS PACE 3」(3万3000円 ※税込)は、ランニングやトライアスロンなどスピードを求める方向け。

■「COROS APEX 2」(4万9610円 ※税込)と「COROS APEX 2 Pro」(6万8200円 ※税込)は、トレイルランニングなど長距離とスピードを求める方向け。

■「COROS VERTIX 2」(8万9100円 ※税込)は、登山やハイキングなどアウトドアアドベンチャー向け。4種類の中では最もハイスペック。

 

今回はこの4種類の中で、一番軽量かつお手ごろ価格でランナーに人気のCOROS PACE 3を走って試して優言実行します!

↑サイズ:41.9×41.9×11.7mm/重量:39g(シリコンバンド装着時)、30g(ナイロンバンド装着時)。5ATMの防水性能を備えており、水に濡れても問題ありません

 

なんと言っても一番の魅力は長時間バッテリー!

COROS PACE 3のフルGPS連続稼動(標準GPSモード)は、なんと38時間!  日常使用で24日間もバッテリーが持続します。実際に私の生活でどれくらい充電せずにいられるか試してみました。 まずは、私がレギュラー出演しているTOKAIケーブルネットワーク「亮と優の静岡をゆる〜く走りませんか?」のロケ日に、100%フル充電の状態からスタート。

 

この番組はスタートとゴール地点だけ決まっていて、その間は寄り道しながら自由気ままに走るというもの。毎回大体15〜20kmほど走るのですが、寄り道したり立ち止まったりでゴールするまでに4〜6時間ほどかかります。

↑この日は静岡県御前崎市の浜岡砂丘をスタートして、御前埼灯台まで走りました

 

約4時間半ほど走ったのでフルマラソンを走るくらいの時間、GPSを稼働させましたが、バッテリー残量は84%残っていました! 実は、標準GPSモードを使ってバッテリーを最大限長持ちさせるつもりが、全システムモードになっていたことに後から気がつきました…。 完全に私のミスではありますが、全システムオンの状態で84%もバッテリーが残っていることに驚き! 逆にすごさがわかった、ということで許してもらえますか!?

↑一番下を見ると、バッテリー残量が表示されています

 

さらにGPS全システムオンの状態で、この日の84%のバッテリー残量から充電をしないままいつまで持つのか? を試したところ、3回のランニング、一泊二日の登山を経て、バッテリー残量が9%と一桁になったのでそこで充電をすることに。

 

結果、日常使用+6アクティビティ(4ラン2ハイク、トータル約16時間GPS稼動)で11日間もバッテリーが持続しました。GPS連続稼動が38時間まで可能なのでウルトラマラソンでも余裕ですし、日々のランニングで使用しても1週間〜10日に1度ほどの充電で済みそうですよね。

 

今回、衛星システムは、 「標準GPSモード(GPS /QZSS)」、「全システム(GPS、GLONASS、Galileo、Beidou、QZSS)」、「全システム二周波オン(GPS、GLONASS、Galileo、 Beidou、QZSS)」の中から、全システムの設定を選んでいたので、標準GPSモードだとさらにバッテリーは持続しますし、全システム二周波に設定するともう少し早くバッテリーを消費します。

 

 超軽量でストレスフリー

長時間バッテリーなのに超軽量なところもすばらしい。今回お借りしたCOROS PACE 3はシリコンバンド装着のもので重量は39g。39gのシリコンバンドのものでも十分に軽く、装着時のストレスや違和感なし、腕振りの邪魔もせず快適です。ナイロンバンド装着時だとさらに軽く30gで、業界最軽量レベルの軽さです。 GPSウォッチはシリコンバンドが主流ですが、ナイロンバンドはより軽くフィット感があり、実際使われた方はナイロンバンドにハマる人も多いとのこと。

 

購入時にシリコンバンドかナイロンバンド、どちらのモデルかを選べます。もちろん、ベルト単品購入もできるので付け替えも可能です。

↑APEX2 Dusty Pinkのナイロンバンド

 

COROS PACE 3はルート作成の機能も面白い!

私は今まで旅ランなど初めて走る場所では、スマートフォンでマップを開いて逐一ルートを確認しながら走っていました。ですが 最近のスマホはなかなかの重量がありますし、確認のために立ち止まるのも面倒なんですよね。

 

COROSのアプリ上でルート作成してウォッチに送信しておけば、その手間もなくなります。ルートを外れるとお知らせしてくれるので、知らない道でも迷わずスムーズに走れます。

↑札幌に宿泊した際、朝ランしたいなと思いアプリでルート作成。北海道神宮と中島公園を寄り道スポットに設定しました

 

↑土地勘のない場所でもスマホを開かずに道案内してくれるので、旅ラン好きには欠かせない機能だと思います!

 

推しポイントはウォッチフェイスの種類の豊富さ!

私がCOROS PACE 3で気に入ったポイントはまだまだあります。 まず、ウォッチフェイスのデザインの良さと種類の豊富さ! アプリ上には200種類以上あり、どんどん新しいものも追加されます。お気に入りをマイウォッチフェイスに選んでおけば、本体でウォッチフェイスの変更も可能です。

↑私のお気に入りはこんな感じ。配色が変えられたり、アニメーションで動いたりするものもあります

 

視認性の良いディスプレイも魅力の一つ。 ディスプレイに採用されているのは、 1.2インチタッチパネル方式常時点灯型メモリーディスプレイ。最近増えてきているAMOLEDカラーディスプレイほどの明るさはないものの、強い日差しの下でもくっきり見やすいです。

↑解像度は240×240。ナイトモードを活用すれば暗いところでも見やすくなります

 

ちなみに上の写真の左右で、ウォッチフェイス以外に違う点があることにお気づきですか? そう! COROSのロゴ、そしてボタンの位置が左右逆なんです。というのも、手首を甲側に曲げた際、手の甲でボタンが押されてしまうことがあるので、誤作動が起こらないようにディスプレイを上下逆に表示させて、ボタン位置を甲から遠いほうにして着けることができるのです。

 

ボタンはデジタルダイヤル(回す、押す)と、バックボタンの二つで、直感的な操作が可能。タッチパネル操作も可能で、使用シーンを選ぶことができます。常時オン、ナビゲーション&アクティビティ時のみオン、ナビゲーション時のみオン。デジタルダイヤルの動きが滑らかで使いやすいので、私はタッチパネルではなくデジタルダイヤルでの操作が気に入っています。

 

走り出す前のGPSの取得が速いのも重要なポイントです! 準備万端なのにGPSが取得できず走り出せない、なんて状況はストレスが大きいですよね。住宅街、ビル群、公園など様々な場所で走りましたが、数秒〜長くて5秒でGPSが取得できました。心拍検出が、GPS取得からプラス数秒かかるイメージです。

↑5つのLEDライト、4つの光検出器の次世代光学式心拍センサーで高精度の心拍データを得られます

 

「COROS PACE 3」コスパ最強説!

つらつらと魅力を書き連ねましたが、なんだかんだ言って一番の魅力は価格だと思います。どんどん高額になりつつあるGPSウォッチの中で、3万3000円(税込)で性能も文句なし。コストパフォーマンスの良さはピカイチなのではないでしょうか!? これからもっとCOROSユーザーが増えることは間違いないでしょう!

 

 

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