(NY時間10:10)
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 GM<GM>が大幅高。取引開始前に最新のガイダンスを公表したほか、配当を33%増配し、100億ドルの自社株買いプログラムの実施計画も発表した。同社はストライキの影響で従来のガイダンスを取り下げていた。

 通期のガイダンスでは1株利益が7.20-7.70ドル、EBITは117億-127億ドルと、取り下げ前から若干下方修正している。自動車部門のフリーキャッシュフロー(FCF)は105億-115億ドルと取り下げ前から上方修正した。

 配当については2024年から四半期配当を0.03ドル増配して1株0.12ドルとし、自社株買い計画では、引き受け銀行団に100億ドルを支払い、直ちに68億ドル相当の普通株を受け取り消却するという。

 同社は高金利が新車販売を圧迫しているほか、依然として成果が上がっていない電気自動車(EV)への取り組みに対する資本負担もある。それにもかかわらず、株主還元策に資金を費やし、技術への投資を継続しながら巨額のキャッシュを生み出すことが可能であることを株主に示そうとしている。

 バーラCEOは株主に宛てた書簡で「弊社の業績、特にキャッシュ創出は非常に好調だ。EVへの移行を進める中で多額のFCFを生み出し続けることができると確信している」と述べていた。同CEOはまた「固定費削減により労組との新契約による人件費増を相殺し、これにより労働者は最低25%の昇給と生活費手当、その他の福利厚生が改善される」とも述べた。

(通期見通し)
・1株利益(調整後):7.20~7.70ドル(取り下げ前:7.15~8.15ドル)
・EBIT(調整後):117~127億ドル(取り下げ前:120~140億ドル)
・自動車FCF:105~115億ドル(取り下げ前:70~90億ドル)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美