「献血行ったら血のカイロもらえてアツい」

そんなつぶやきとともに投稿された写真がX(ツイッター)上で注目を集めた。

映っているのは、赤い液体の入った血液バッグのようなもの。カイロとは思えないあまりに生々しい見た目にドキッとしてしまう。

こちらはXユーザーの口腔ケア(@ko_ku_care)さんが2023年10月18日に投稿した写真。10日、三重県の献血センターで献血後にもらったものだという。

「本物の血だとは思いませんでしたが、さすがに驚きました。さっき自分の血を入れてた献血用のバッグと同じじゃん.........!と思い、この衝撃をみんなにも感じてほしいと思いXに投稿しました」
「今年の冬はこいつを持ち歩いて周囲を驚かせようと思います」(口腔ケアさん)

本物そっくりのカイロには、X上で6万7000件を超えるいいね(30日昼時点)のほか、こんな声が寄せられている。

「素敵なカイロ 暖かさが体内を巡りそう」
「めっちゃかわいいッ 電車で、突然バックから出されたらびっくりするやつです」
「なにこれめっちゃほしい」

どんな狙いで作られたものなのか。Jタウンネット記者は27日、日本赤十字社に話を聞いた。

血液カイロ、爆誕の理由は

「輸血用の赤血球製剤をモチーフに、ラベルデザインやバッグの形状等を、可能な限り本物の血液バッグに似せることをポイントといたしました」

記者の取材にそう答えた血液事業本部の広報担当によると、話題のカイロは「血液バッグ型エコカイロ」。

独自性のあるデザインかつ、特に冬季における献血の動機付けにつながり、献血に関心を持ってもらえるように、と2022年度に初めて製作された。

といのも、毎年、冬季はインフルエンザなどで体調を崩す人も多く、献血協力が減少しやすい時季。同社では、輸血用血液を必要としている患者の命を守るため、一人でも多くの人に協力してもらえるよう呼びかけている。

22年度は献血Web会員サービス「ラブラッド」に登録している献血者が、献血を予約した時などに貯まるポイントで交換できる記念品として配布。好評を博したようで、「献血について関心をもってもらうきっかけになったのでは」と広報担当者は語る。

23年度は全国統一での配布は行っていないが、各都道府県の血液センターの判断で配布を行っている会場もあるそうだ。

「『血液バッグ型エコカイロ』に限ったことではありませんが、 献血の必要性をご理解いただき、献血に関心を持っていただけるような記念品やキャンペーンを今後も検討してまいります」

と広報担当者。今後どんなユニークな記念品が登場するのか、目が離せない。