庵野秀明、山崎貴監督『ゴジラ-1.0』に太鼓判 ゴジラ映画の今後も「大丈夫」
「『ゴジラ-1.0』公開記念 山崎貴セレクションゴジラ上映会」が27日、池袋HUMAXシネマズで行われ、『ゴジラ-1.0』を手掛けた山崎貴監督と、『シン・ゴジラ』で総監督を務めた庵野秀明監督がトークショーを開催。庵野は「この作品がヒットしないと次につながらない。でも、おそらく大丈夫」と山崎監督の背中を押していた。
9月15日から隔週で1作品ずつ、山崎監督が自ら厳選した『ゴジラ』の過去作品を上映してきたイベントも、第4回目の今回で最後。『シン・ゴジラ』をラストの上映作品に選んだ山崎監督は「なぜこの作品にしたの?」という庵野監督の問いかけに「好きなんです」と即答する。
続けて山崎監督は「僕が所属する白組の三茶(三軒茶屋)チームがスタッフに加わっていたのですが、本当に鍛えていただいて、素晴らしい作品ができあがった」と絶賛すると、庵野監督は「現場の合言葉が、“山崎が泣いて悔しがるものにしよう”というものだった」と発言し客席の笑いを誘う。
さらに庵野監督は、山崎監督が新作の『ゴジラ』映画を撮ると聞いたときは「最初、ビビっていたのに、よくやったよね」と笑うと、山崎監督は「あの作品(『シン・ゴジラ』)の後は、誰もやらないじゃないですか。ゴジラが熱線を吐いたあとは、何も残らない。バカ野郎じゃないとやりませんよ」と自虐的に語っていた。
『ゴジラ-1.0』を鑑賞したという庵野監督が「本当に良かった」と感想を述べると、山崎監督は「本当ですか?」と笑顔。すると庵野監督は「まあ突っ込みどころはありますが」と発言し会場を大笑いに包み込むと「でも、面白いんですよ。特に後半、好きなところがあってキュンとくる。山崎くんが今までやってきたいろいろな映画の集大成。これまで培ってきた技術が無駄なく披露されており、この映画のためにいままでキャリアを積んできたのでは……と思うような作品でした」と賞賛する。
さらに庵野監督は「僕は山崎監督を応援しなければいけないんです」と述べると「この映画がしっかりとリクープを果たし、大儲けしてくれないと次の作品につながらない」と今後も『ゴジラ』映画が日本で制作されるために、しっかりと共闘していくことを誓う。
山崎監督は「『シン・ゴジラ』があれだけヒットしたので、この映画もバカヒットしないと。プレッシャーがすごいです」と胸の内を明かすと、庵野監督は「バカヒットするかはわからないけれど、リクープはするよ。おそらく大丈夫ですよ」と作品の出来に太鼓判を押していた。(磯部正和)