10月15日、中国では第134回広州交易会(広州で春と秋の2回開催される)が始まりました。イタリア、ロシア、ベトナム、韓国、南米諸国など200か国以上から5万人以上のバイヤーが参加したそう。世界のバイヤーは中国で何を探していたのでしょうか?

↑今年は中国で何を買い付けた?

 

今回は次の2種類の家電に注目が集まったようです。

 

1: エアコン

ポータブルエアコンなどを作る「POSI」は、欧州連合(EU)の基準を満たすために省エネ性能を高めているようです。欧州では2027年までに全てのエアコンが冷媒にR290を搭載しなければならないようですが、中国のエアコンメーカーはEUの新しい規制をクリアして見せると意気込んでいます。

 

一方、深圳市を拠点とする「スカイワース(Skyworth)」は太陽光発電型エアコンを発表し、2024年から発売していく予定。消費電力量は10〜20%減らすことができると言われています。

 

2: ヒートポンプ

初めて聞く方もいるかもしれませんが、ヒートポンプとは「低温部から熱量を吸収し、高温部に運んで放出する装置。冷暖房に利用される」(日本国語大辞典)。

 

近年、中国のヒートポンプは欧州で需要が高まっている模様。でも、2022年までは部屋を涼しくしたりお湯を沸かしたりするための機能が求められていましたが、今はそれらに加えて床暖機能も必要とされているようです。

 

2023年、中国メーカーの白物家電に対する欧米の需要は低下しているそう。そんな状況に対応するため、中国のメーカーはもっと省エネでスマートな製品に注力しているようです。欧州では10月から炭素国境調整メカニズムが始まり、その影響がこれから家電に及ぶのではないかと言われています。

 

意気揚々の中国メーカーも内心、心配しているかもしれません。

 

【出典】

YICAI. Chinese Green Home Appliances Draw Attention as Overseas Buyers Throng Canton Fair. October 17 2023