表参道の裏路地にひっそりと佇む一軒家フレンチ『RESTAURANT HYÈNE』

星付きフレンチで腕を磨いた、新進気鋭のシェフ・木本陽子さん率いる話題の店だ。

フレンチにとらわれない、遊び心に満ちた料理と空間を楽しんで!


遊び心満載の仕掛けが、ゲストの好奇心をくすぐる

三鷹生まれ、ジブリ好きのシェフらしく店前にはQRコード付きのバス停が


飲食店が星の数ほどある時代において、記憶に残る店とは確固たるオリジナリティを体現している店に違いない。表参道の裏路地に潜む古民家フレンチこそ、まさにそんな一軒だ。

まず、青山らしからぬ外観に度肝を抜かれるが、こちらは築70年の古民家。

建物との出合いは偶然だったそうだが、シェフの「誰かの家に招かれたような感覚で寛いで欲しい」という考えを、建築家であるシェフの父親が具現化。



店内はカウンター8席と2階に個室を用意。営業中の店内BGMは、ジブリの名曲集のジャズver.


カウンターに座れば、シェフとの距離は手が届くほどの近さ。

グレーを基調に和を要所に感じる空間で、外観とのギャップは相当。デートにもぴったりといえるだろう。


フレンチにとらわれない、既視感のない料理が楽しい

お店を率いる木本陽子シェフ。フレンチレストラン『ラトリエ ドゥ ジョエル ロブション』で研鑽を積み、料理の世界観を広げるために韓国へ留学。ソウルの『ハンミリ』で宮廷料理を学んだ


料理も唯一無二。

日本と韓国のハーフであり、かつフレンチと韓国宮廷料理を学んだ木本陽子さんのアイデンティティとクリエイティビティが随所に現れている。



「ようこりんにお酒を飲ませるべし」「スタッフは名前で呼ぶべし」など、ユーモアたっぷりの「HYÈNEの10ヶ条」を一読してからコースがスタート


例えば、遊び心満載のフォアグラナゲットが出たと思えば、チャプチェやトッカルビなどの韓国料理名も登場。




季節によって内容が替わる「チャプチェ」。

この日は釜揚げシラスと、日本酒に漬け込んだカラスミでアレンジ。



熟成したキジ肉を紀州備長炭で焼き上げたひと皿。キジの骨からとった出汁と韓国でおなじみのナツメを使ったソースが深い余韻をもたらす。ともにコース(22,000円)より


とはいえ、出てくる料理は想像する料理とは一線を画す、見ためとスタイリッシュさ。

型にとらわれず、自分らしさを真っすぐに表現する。そうして生まれた世界観は強烈で、遊び心に満ちている。

その個性と楽しさを、ぜひ訪れて存分に堪能して欲しい。



店名の“HYÈNE”は“サバンナの掃除屋”であるハイエナに由来。食材を無駄にしないという決意表明でもある


■店舗概要
店名:RESTAURANT HYÈNE
住所:渋谷区神宮前5-13-14
TEL:03-6450-5760
営業時間:19:00〜23:30(19:00一斉スタート)
定休日:日曜、月曜
席数:カウンター8席、個室6席


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