『食彩の王国』放送1000回で3週連続SP!帝国ホテル、東京會舘…名門ホテルの食材物語に迫る
2003年10月にスタートした、土曜あさの長寿番組『食彩の王国』。
放送開始以来、日本の食を守るべくさまざまな取り組みに挑む人々の思いに寄り添い、薬師丸ひろ子のやさしい“語り”とともに奥深い“食材の世界”をひも解いてきた。
2023年は“放送20周年”というアニバーサリーイヤーであり、10月28日(土)には放送1000回を迎える。
そこで、10月7日(土)、14日(土)、21日(土)は「放送1000回記念直前スペシャル」として、名門ホテル・料理店の凄腕料理人たちの食材への思いに迫る3週連続企画を放送。
7日(土)、14日(土)は帝国ホテル、21日(土)は東京會舘の老舗フレンチ“プルニエ”を舞台にそれぞれの食材物語に迫る。
◆第1週は帝国ホテルが挑む“食のサステナブル”
7日(土)は、世界中のVIPを魅了してきた“日本の迎賓館”帝国ホテルの食材にスポットを当てる。
4年前、当時38歳の若さで帝国ホテル東京第14代料理長に就任した杉本雄氏。
彼は時代を超えて愛される伝統料理を受け継ぎながらも、今、“食のサステナブル”に熱心に取り組んでいる。
ホテルの名物料理・ポテトサラダの調理過程で出るジャガイモの皮を利用した“サステナブルソルト”や、廃棄される耳をなくすため“耳のない食パン”の開発も手がけた。
帝国ホテルの社員食堂の名前は、“サステナブルカフェ・エスポワール”。
レストランや宴会場で生じる鶏ガラや野菜の端材を使ってスープを取り、料理に生かすなどしている。
厨房を任されているのは主に20〜30代の若手料理人たちだ。
実は若手時代、杉本料理長にも葛藤があった。
専門学校卒業後、帝国ホテルに入社するもフランスで腕を磨きたいと考え、退社。単身渡仏し厳しい修業を経て数々の料理コンクールで優勝。
その実力が当時の総料理長の目にとまり、退社から13年の時を経て帝国ホテルに復帰したのだ。
そんな杉本料理長がいま力を入れているのが、次世代の育成である。今回、若手スタッフたちにエールを送る料理を作りたいと考えた杉本料理長は、そのメイン食材に話題の“サステナブルな魚”を選んだ。
それは漁獲量が少ない、調理しにくい、などの理由でほとんど市場に出回ることがない魚。
杉本料理長は神奈川・小田原を訪れ、自身も取り扱いが初となる2種類の魚を仕入れるが、はたしてどんなひと皿を作り上げるのか?
◆第2週では京都食材で生み出す“新・帝国ホテルフレンチ”
14日(土)放送の帝国ホテル・後編の舞台は、京都。
実はいま、帝国ホテルは2026年開業に向けて、祇園に新ホテルを建設中。3年後のオープンを見据え、京都ならではの食材を学ぶべく、帝国ホテル東京料理長・杉本雄氏が現地を訪れた。
杉本料理長が選んだのは、老舗ゆば店の職人が生み出す“京ゆば”、すっきりとした味わいが特長の地酒。
さらに “幻の鴨”ともよばれる“ななたに鴨”の生産者を訪ね、杉本料理長もその味わいに感動、大きな可能性を感じ取る。
そして最後に訪れたのは、料理人から直接注文を受けて作るフルオーダーメイドの器を製作する清水焼の工房。
「食材も大事ですが、盛りつける器も本当に大事な要素のひとつ」という杉本料理長は、いったいどんな器をオーダーしたのか?
帝国ホテルに戻った杉本料理長は、京都で見つけた極上の食材を生かして新作料理に挑むが、はたして京都食材で作る新たな“帝国ホテルフレンチ”とは?
食材への愛情と生産者への敬意が新たなフレンチの世界を切り開く。
◆第3週は東京會舘の一つ星フレンチシェフに密着
そして3週目、21日(土)は2022年11月に創業100周年を迎えた“東京會舘”にスポットを当てる。
そのメインダイニングとして食通たちの舌をうならせ続けてきたのが、フレンチレストラン“プルニエ”。
松本浩之シェフは、2019年からプルニエの調理長に就任。正統派フレンチに独自のアレンジを加えて進化させてきた。
革新的な挑戦は話題を呼び、プルニエは昨年のミシュランガイドで見事一つ星を獲得している。
松本シェフには、ミシュランにも認められた味を誰よりも食べてもらいたい人がいるという。
それが、代官山のテリーヌの名店“ラボンヌテリーヌ”で働く豊島誠司さん。松本シェフに基礎からフレンチを教え込んでくれた恩師だ。
師と仰ぐ豊島さんに感謝の一皿をふるまいたいと考えた松本シェフは、新作料理の食材を探すため、自身が幼少期を過ごした埼玉県東松山市へ。「自分のルーツを見つめ直すことがオリジナリティーにつながる」というのが松本シェフの持論だ。
ふるさと・東松山市に着いたシェフがまず向かったのは、“やきとり”の名店。
東松山市では、鶏肉ではなく豚のカシラ肉(頬やコメカミの肉)を焼いたものをやきとりとよんでいるのだが、豚のカシラ肉というヒントを見つけた松本シェフは、東松山市でいったいどんな食材を選び、どんな一皿を作るのか?
そして松本シェフ渾身の一皿を味わった恩師・豊島さんの感想は?