青山で長きにわたり人気を誇る『海味』出身の店主が営む『鮨 龍次郎』

独自のシャリの配合やコース構成、あっと驚く名物「かっぱ巻き」など、唯一無二を追求する話題の鮨店だ。

先代の大将に薫陶を受けた店主・中村さんが、大切にしていることとは?


守り続ける『海味』からの教え

8席がベストと言われる鮨店のカウンターだが「客単価を上げたくなかったので」と10席に。子連れOKな個室も備えている


『鮨 龍次郎』の店主・中村龍次郎さんは、高校卒業後に金沢の鮨店や銀座『荻はら』を経て青山『海味』に入店。

『海味』では、急逝した親方の長野充靖さんの跡を継ぎ、2代目として暖簾を守った。この親方の教えが、鮨職人としての人生に多大な影響を与えたという。

「おやっさんの鮨は、舞台を観ているようなエンタメ感があってお客様がとにかく楽しそうでした」


進化を続ける“龍次郎”イズム

ゲストをとことん楽しませる笑顔と接客。お弟子さんとの軽妙なやりとりや冗談で、客席を和ませてくれる接客スタイルは『海味』の親方譲り。下は15歳、上は39歳までと幅広い年齢のお弟子さんを一挙に束ねる


笑いの絶えない接客をはじめ、「中トロ」から始まる意外性やきゅうりが9割の「かっぱ巻き」など、テーマパークのような楽しさは親方のスタイルを踏襲。

その上で、独自のシャリの配合やコース構成を組み、オンリーワンを追求している。



見た目にも驚く名物の「かっぱ巻き」


「かっぱ巻き」はいまやSNSでも話題になるほど。極細に切ったきゅうりの断面の細かさと歯応えに驚く。




旨みを受け止めるコクのあるシャリ。赤酢を二種類、白酢を一種類ブレンド。

まぐろに合うように仕立てたシャリは独自のレシピ。




つまみと握りをそれぞれ提供するスタイル。




『海味』では、握りとつまみを交互に出すが、こちらでは前半をつまみ、後半を握りに変更(「中トロ」だけは一番最初に提供)。



まぐろの美味しさを実感する「鉄火巻き」。まぐろとシャリの相性を強めた結果、誕生したのが断面の9割をまぐろが占める「鉄火巻き」。コースはおまかせ 28,500円


師への尊敬の念とオリジナリティのハイブリッドが、食べ手に新たな感動を与え続けているのだ。


■店舗概要
店名:鮨 龍次郎
住所:港区南青山2-11-11 ARISTO南青山 1F
TEL:03-6384-5865
営業時間:ランチ 12:00〜14:00
     ディナー 18:00〜23:30(12:00〜、18:00〜、20:30〜の一斉スタート)
定休日:日曜、祝日
席数:カウンター11席、個室1(6席)


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