平野紫耀、北山宏光らに浴びせられる「ジャニーズ退所組叩き」令和に過激化する「残留組ファン」との対立の構図
9月17日に元「Kis-My-Ft2」(キスマイ)の北山宏光(38)が、滝沢秀明氏が率いる「TOBE(トゥービー)」に合流し、芸能活動をしていくことが発表された。
そこから、北山に関する波紋が続いている。
「北山さんは8月31日付で、グループ脱退と事務所退所をしたばかりだったのにもかかわらず、玉森裕太さんや宮田俊哉さんなど、離れ離れになったメンバーたちとの交流を明かしたことで、一部のジャニーズファンから批判を浴びているんです。
TOBEには先に、元V6の三宅健さん、元King & Prince(キンプリ)の平野紫耀さん、神宮寺勇太さん、ジャニーズJr.時代に『IMPACTors』として活動していた『IMP.』の7人、元ジャニーズJr.の大東立樹さんが所属しており、北山さんでジャニーズ事務所から12人めの移籍になりました」(芸能記者)
周知のとおり、9月7日の会見で藤島ジュリー景子前社長、東山紀之、井ノ原快彦が故・ジャニー喜多川氏の性加害問題を認め、謝罪した。以来、ジャニーズ事務所は世間の目とともに、所属タレントを起用してきた経済界からも、厳しい批判にさらされている。
そうした状況のなか、グループからひとり、退所し、元ジャニーズが集まる事務所に移籍したことで、SNSでは北山へ、一部ファンからのこんな声まであがっている。
《他の所だったら応援できたかもだけどこの事務所に飛ぶ人まじで無理すぎる》
《ごめんだけど飛んだ人みんな嫌いになりそうななってる》
《お世話になった事務所を潰しにきてるかもしれない社長のところに飛んだ 北山宏光を応援できる神経がわからん》
前出の芸能記者が続ける。
「ファンの投稿に出てくる『飛ぶ』『飛んだ』というワードは、『TOBE』が『トベ』と読むことができることから、そちらに移籍することの隠語として使われているんです。これは北山さんや元キンプリの2人など、タレントに対してだけでなく、彼らについていくようにして応援し続けるファンに対しても“嫌味”のように使われるようになっています。
現在、ジャニーズ所属タレントの起用に、自粛傾向が広がる一方で、9月19日には平野さんが『エル・ジャポン』の表紙に起用されることが発表され、よりいっそうファン同士の対立は続いています」
1962年の創立以来、多くのアイドル歌手・グループを育て上げて、デビューさせてきたジャニーズ事務所。その一方で、大物タレントを含む多くの所属者が同事務所から離れていったのも事実だ。
「平成以降で最初に騒動になったのは、『光GENJI』の脱退騒動ではないでしょうか。人気絶頂だった同グループから、大沢樹生さんら3人が脱退し、事務所から退所しました。
ただ、その際も脱退組から、ファンや残されたメンバーへのメッセージが送られたり、大きなしこりが残ることはありませんでした。
2000年以降では『KAT-TUN』から赤西仁さんらが脱退するなど、グループの分裂状態がしばしば発生しましたが、そのときもファンの間に目立った対立などは起こった印象はありません」(芸能ライター)
分岐点になったのは、2016年末で解散した『SMAP』の分裂騒動だろう。国民を巻き込んだ大ニュース以降、事務所から離れた草磲剛、稲垣吾郎、香取慎吾がなかなかメディアに出られなかったこともあり、残留した木村拓哉やジャニーズ事務所への批判は高まった。
「その一方で、ジャニーズ事務所からは続々と若手がデビューする状況になり、グループを守ろうという意志がジャニーズファンのなかで強まった印象です。その代表的な例がキンプリだったと思います。
キンプリは平野さん、神宮寺さん、そして9月末で退所が決まっている岸優太さんよりも前に、岩橋玄樹さんも脱退、退所しています。岩橋さんはデビューから約半年後の2018年10月に、パニック障害を告白し、休養しており、そこから復帰することなく退所に至りました。
もともと別々の2つのグループが合体してできたキンプリだったためか、休養中から岩橋さんに『グループの足を引っ張っている』という批判をするファンもいたんです。
その後の3人の脱退騒動の際に、岩橋さんが彼らの決断にエールを送る内容をSNSで発信したことで、ファンの怒りは爆発。事務所を出る側、残る側で互いに“敵視”する状態が、完全にできあがってしまいました。
今回、キスマイを離れた北山さんへの批判も『グループの和を乱すな』という方向性のものが多いですね」(同前)
古くは“インターネットNG”だったジャニーズ事務所だが、令和元年の2019年からは、ほぼ全面的にタレントのSNS進出が解禁されている。だがそれ以降、ファン同士のいさかいも過激化してしまったのは皮肉なことだ。