「Apple Watch Series 9」は何が変わった? 押さえておきたい5つのポイント

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Appleは9月13日(日本時間)、「Apple Watch Series 9」(5万9800円〜)と「Apple Watch Ultra 2」(12万8800円〜)の2製品を発表しました。これらのモデルではどんな進化を遂げているのでしょうか? 本稿では、スタンダードモデルの「Apple Watch Series 9」の進化点を中心に、5つのポイントでチェックしていきましょう。

 

1. ディスプレイが屋外でも見やすく

まず、Apple Watch Series 9では、ディスプレイの輝度が改良されました。屋外でのピーク輝度が従来世代の「Apple Watch Series 8」の2倍である2000ニトまでUP。直射日光下での、画面表示の視認性が向上しました(※Apple Watch Ultra 2は最大3000ニトまでUP)。

▲Apple Watch Series 9は最大輝度が2000ニトに

なお、ディスプレイの明るさは1ニトまで下げられるようになっています。たとえ暗所や寝室で使う場合でも、画面が明るすぎて煩わしくなる心配はありません。

 

2. 指をつまむ「ダブルタップ」での操作に新対応

続いて、操作性に関する部分です。Apple Watch Series 9では、ウォッチを装着している側の手で、親指と、人差し指などを、トントンッと2回触れるように動かすジェスチャー「ダブルタップ」に新対応しました。

▲指先をトントンッとダブルタップするジェスチャーでコントロール

このダブルタップでは、各種アプリのコントロールが可能。例えば、以下のような操作が行えるとされています。

・タイマーの停止
・音楽の再生・停止
・アラームのスヌーズ
・電話の応答、終了
・カメラのリモートシャッター
・文字盤からスマートスタックを開く
・スマートスタックからウィジェットをスクロールする

 

3. オフラインでのSiri利用

これまでのApple Watchでは、Siriの利用には、基本的にネットワーク接続が必要でした。しかし、Apple Watch Series 9では、Siriへのリクエストがデバイス上で処理されるようになり、オフライン環境でもSiriを使ったコントロールが行えるようになります。

▲Apple Watch Series 9は、Apple初のカーボンニュートラル製品であることもトピック

特に、ワークアウトの測定開始やタイマーの設定など、インターネットからの情報取得を必要としないリクエストについて、より素早く、信頼性の高い応答が得られるようになるとされています。

また、オンデバイスでの処理されることによって、プライバシーとセキュリティの保護にもつながることもポイント。ヘルスケアアプリに登録されたデータにアクセスするような、健康やフィットネス関連の質問ができるようになるとのことです。例えば、Siriに前夜の睡眠時間を尋ねるといったリクエストが可能に。

 

4. iPhoneを静かに探せる

これまでもApple WatchからiPhoneを探す機能は便利でしたが、iPhoneから大きな音が鳴る仕様でしたので、家族が寝ているタイミングや、公共の場所などでは使いづらい側面もありました。

一方、Apple Watchでは、iPhoneでAirTagを探すように、超広帯域無線(UWB)を活用して、位置と方向を確認しながらiPhoneを探せる「正確な場所を見つける」機能が追加されます。

▲UWBを使った「正確な場所を見つける」機能

なお、同機能では、距離と方向が表示されるだけでなく、視覚、触覚、音声のガイダンスが組み合わされる仕組みとのこと。

【9月22日追記】残念ながら日本国内では新世代のUWBチップが関連する機能は利用できないことが分かりました

 

5. HomePodのコントロール

UWBの対応によって、HomePodシリーズのコントロールが行えるようになっています。具体的には、Home Podの4m以内に近づくことで、Apple Watchの「再生中」アプリから、HomePodで再生中のメディアをコントロール可能に。

▲HomePodシリーズのコントロールが可能に

また、HomePodで楽曲が再生されていないタイミングでは、Apple Watchでスマートスタックが表示される画面の一番上に、再生するメディアがレコメンドされます。

*  *  *

以上のように、Apple Watch Series 9は、使い勝手の面で順当に進化した印象です。どれも劇的な変化ではないので、買い替え意欲を強く刺激するものではないかもしれませんが、そろそろApple Watchを買い替えたいと思っていた人は、ぜひ詳細をチェックしてみましょう。

なお、同モデルの新機能の大部分は「S9」チップ(S9 SiP ※System in Package)を搭載したことによるもの。本稿では詳しく解説しなかった「Apple Watch Ultra 2」でも同じチップが採用されていますので、こちらも基本的に同様の機能が利用できるようになっています。

ちなみに、Apple Watch Ultra 2では、従来は「水深40メートルまでのレクリエーショナルスキューバダイビング」にしか対応しませんでしたが、今回はさらに「フリーダイビング」にも対応しています。ダイビングが趣味という人ならば要確認です。

>> Apple「Apple Watch Series 9」

<文/井上 晃>

井上 晃|スマートフォンやタブレットを軸に、最新ガジェットやITサービスについて取材。Webメディアや雑誌に、速報、レビュー、コラムなどを寄稿する。X(旧Twitter)

 

 

 

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