3人の子どもを育て上げ、現在は長女の家族と2世帯同居で暮らす井田典子さん。家事に仕事に、必死だった40代を経て、少し肩の力が抜けた50代、そして60代になった今は、収納も時間の使い方もつめ込むのをやめて、ゆとりをもって暮らすように心がけているといいます。

つめ込むのをやめて、余白を大切にする

収納も時間も“余白”がないと急な事態に対応できません。
「あいているところにつめ込むのはやめ、余白を恐れないことに。暮らしの風通しがよくなり、時間と気持ちに余裕ができます」(井田典子さん、以下同)

●趣味を楽しんだり、だれかを手伝ったりする時間の余裕を

「若い頃は目の前のことで手いっぱいでしたが、今は趣味や孫との時間、ボランティア活動など、ゆとりの時間があることが幸せです」
コロナ下で始めた電子ドラムをたたくのも楽しみ。

 

●冷蔵庫の中も手前にものをそろえて、奥には入れない

冷蔵庫の奥までものをつめ込むと、使い忘れの原因になるうえ、冷気が回りにくくなって冷却効率もダウン。
「奥はあけたまま、手前にそろえて入れるようにして食品ロスゼロに」

●手の届かない高いところにはものを入れない

つり戸棚の上段など、高い場所にある収納はものを入れないことに。
「ものを取るために踏み台を持ってくるのは面倒だし、転倒につながる危険もあるのでなにも入れません」

 

●公共のために時間やお金を使う

子育てが終わり、教育費がかからなくなったのを機に、ボランティア活動を開始。
「自分の時間やお金の一部を、公共のために差し出せるように。働くはげみにもなります」

エクセルで入力している家計簿にも、「公共費」の項目が。どれだけの割合で使ったか、40年間の支出もグラフで一目瞭然。

 

『これからの暮らし by ESSE vol.05』では今回紹介した以外に、50代〜60代の暮らし上手さんが「やめてラクになったこと」、老けない美容とファッション、どっちがおトク?、夏野菜おかずレシピなど、暮らしに役立つ情報が満載。