仕事用にリュックを使う人も増えている今、その置き場所は悩ましいもの。床に置くのもごちゃつくし、壁に穴もあけられない…。そんなところ、暮らしに関する情報に詳しいライターの小林ユリさんが、試してみた商品についてレポートしてくれました。

「ランドセル&リュックハンガー2段」のメリット

私たち夫婦は、仕事用鞄にリュックを使っています。帰宅外出路の動線上に置いておきたいという理由から、当初は玄関にリュックを直置きしていました。しかし、それだとどうしても生活する上で邪魔になって困っていました。

そんなときに見つけたのが、クローゼットのドアなどに引っかけて使用する「ランドセル&リュックハンガー2段」(山崎実業)です。まずは実際に使ってみて、いいと感じている点についてお伝えします。

●デッドスペースを有効活用できる

クローゼットやドア付近のデッドスペースを有効に活用できるのが画期的です。また上下2段になっているので、ひとつ分の幅でふたつのリュックを収納することもできます。「リュック置き場に悩んでいるけれど手間暇のかかる収納はしたくない」という願いを叶えてくれます。

●賃貸でも使用OK!引っかけるだけの手軽さが嬉しい

クローゼットやドアに引っかけて使用するので、壁に穴をあけずにすみます。ビスやネジで固定するわけではないので、「やっぱりこっちで使いたい」と思ったらすぐに場所移動することもできます。

ただ、ドアに引っかけるフック部分とリュックをかける本体部分はこのようにふたつのフックで連結させているだけなので、取り外しの際にこの部分も意図せず外れてしまうことがあります。少し重さのあるパーツなので、外れて落ちてぶつかってしまうとけっこう痛いです。取り外しの際には、この連結部分を持って(手で押さえるようにしながら)取り外しをした方がいいと思います。

●一時置き場・仮置き場としても優秀

帰宅後はすぐに手を洗うと思いますが、外出時に持っていったショルダーバッグやストール、買い物袋など一時的なもの置きとしても重宝します。ハンガーも引っかけられるので、雨に濡れてしまった服を乾かすのにも便利です。

生活スタイルは人によって違いますし、また変化もしていきますから、アイデア次第で応用がきくのはメリットだと思います。

注意しておきたい部分

手軽にリュックの定位置を作れるため、簡単に生活が整うのですが、家の仕様によっては使いにくさを感じることもあるかもしれません。わが家で感じたリアルな使い心地を正直にお伝えします。

●引っかける位置が高すぎると使いづらいことも…

わが家のドアはすべてハイドアタイプ。身長154cmの筆者では、踏み台がなければ上段部分のバーにリュックを引っかけることができません。長さ調節ができない商品なので、引っかけたい位置と身長などを考慮しなければならなかったのですが、そこまで気がまわりませんでした。

●片方の肩紐が落ちてしまうことが多い

肩幅の問題なのか原因は不明なのですが、片方だけ肩紐が落ちてしまっていることがよくあります。ただ、あえてリュックの中に荷物を入れっぱなしにして重さを加えてみたところ、頻度は少なくなりました。

耐荷重は合計10kg(バー1本につき5kgずつ)あるので、多少重さがあっても大丈夫です。

●フックの幅が太めなので、引っかける箇所が薄いとガタついてしまう

フックの隙間が 約4.2cmと太めなので、引っかけるドアの厚みによっては開閉時にガタついてしまいます。重いリュックを取り外すときに揺れてしまうと、音が出てしまったりドアに傷をつけてしまう可能性があるので、リュックの取り外しはなるべく丁寧に行うようにしています。

どんなに優れた商品でも、使用環境が適しているかどうかによって使用感は大きく異なる気がします。とはいえ、とても重宝する商品であることに変わりはなく、「ランドセル&リュックハンガー2段」がない生活にはもう戻れません。不便さを感じたら、自分なりに工夫をしながら使えば良いだけなんですよね。

リュックの置き場に困っている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。