年を重ねるごとに、この先どう生きていくか、考えることがあると思います。先日、60歳になったという、50代の生き方を提唱してきた中道あんさんに、60歳からの生き方、そして50代を振り返ってもらいました。

60歳になって考える「60代をどう生きるか」

ついに60歳になりました。結論からいうと「なにも変わっていません」。1つ年を重ねただけです。強いて言えば「国民年金保険料」を納める必要がなくなりました。ただ、59歳11か月で会社を設立したので、退職するまで新たに「厚生年金保険料」を納めなくてはなりません。という感じで、まだまだ普通に働いていくことになります。これから、60代をどう生きるかワクワクしております。1つ決めているのは、今日一日を楽しく生きることです。

そして、まだまだ愚直に夢を追っていこうと思います。60代で夢? 60代で夢? 「もうええ歳してなにを言ってんだか」と思われる人もいますが、私にとっての夢とは「自分のやりたいこと」をやり続けることです。もし、失敗したとしても後悔が残らない。つまり後悔しない人生を楽しみながら生きていくことです。それが私のミッションかもしれません。

●50代を振り返ってみて

50代手前で、転職し、夫と別居。50歳でブログ発信し、出版したり、起業したりこれまでとは違う生き方に挑みました。振り返ってみると50代はめちゃくちゃチャレンジしていたのです。新しいことを始めるアクティブ(積極的)な10年でした。

この10年は本当にがんばったから、もうこのままゆっくり過ごしてみようか。60歳からは新しいことをしない、パッシブ(受動的)に守備を固めて生きるのもいいかと思ったりもしました。つまり、お金を使わずに生きていく。お金がかからない趣味を見つけ、家でのんびりと過ごし、旅行にも出かけない。年金がいくらあって貯蓄がいくらで、決まった枠の中で豊かさを見つける。みたいなことも想像しましたが、それは80歳になってからも遅くはないかと。

私は、どうしても白か黒か、ゼロか100かで物事を考えて、曖昧さを嫌うところがあります。だからこそ50代は結果が残せたのかもしれません。60代はもう少し柔軟に攻守の割合をもちたい。自分にとってちょうどいい塩梅を模索していいと思います。

●60歳はとにかく健康を意識する

先日、ネットニュースで見かけた海外移住したとある女優さん。ストライプのシャツにデニムパンツのセンスが光っていました。じつは同い年だと知って、その若々しさにとても驚いたとともに、そうなりたいと思いました。もちろん生まれもったスペックが違うので女優さんのようにはなれませんが、若々しさの条件はズバリ健康と筋肉だと思います。なるべく病気にならないよう生活習慣を整える、とくに睡眠は質も時間も大事です。

そして、60歳を超えた体はそんなにたくさんの食材を処理できません。食べ過ぎたあと、必ず寝るのも苦しくなるようになりました。先日、脂がのった鰻を1尾食べた翌日のこと、顔に赤い吹き出物ぽつぽつとできたのです。果物アレルギーにもなりました。そんなわけで、60歳は腹八分目がモットーです。

また、年齢とともに筋肉は落ちていきます。歳だから仕方ないと諦めず、「筋活」は大事だと実感します。私自身、ピラティストレーニングをしてもうすぐ丸3年に。ピラティスの筋トレは筋肉を大きくしたりするのではなく、インナーマッスルを強くするイメージです。内臓や関節を支える役割のある筋肉に対し、意識的に使っていくトレーニング。腹筋といっても上腹部、中腹部、下腹部、側腹部と細かく意識して使っていきます。

とくによかったのは、尿モレへの効果。年齢を重ねた女性の悩みのひとつで、一般的に尿モレには骨盤底筋を鍛えるといいと言われています。ピラティスを始める前は、「トイレに行きたい!」と思ったら我慢なんてできなかったのに、今では平気になりした。下腹部やお尻の筋トレの効果ではないかと思っています。

●これから先の10年計画を立ててみよう

50歳の私を、もしほめるとすれば10年間1つのことを続けてきたことです。1年、1年は大した成長を感じないかもしれませんが、10年を一気にふり返ってみると、結構いろんなことをしてきたし、できちゃってるんです。

知人は趣味で始めたお料理インスタを8年間続けていて、今回レシピ本を出版されるそうです。継続は力なりとはまさにこれで、続けていれば周りに認められて花開くことだってあるのです。私も、そのうちのひとりです。

そうなるように、計画を立ててみませんか? 10年後どうなっていたいですか? 私も70歳になるまでになりたい姿が明確になってきました。そのために「○○年までに○○になるよう○○をしよう」という計画をイメージして、実際に動きはじめています。人が気づくほどの大きなことではありません。むしろ、気づかないような小さな挑戦でもいいんです。スタートは無理ないことから始め、継続することに意味があるのですから。世の中の60歳さんへ。まだまだワクワクしていきましょう!

健康効果はあくまで個人の実感です。