家計の状況を把握するには、家計簿が欠かせません。家計簿は手書きでつけるのがいいのでしょうか? それとも、家計簿アプリを活用した方が便利? お金のプロに聞きました。

家計簿をつけるなら「手書き」VS「アプリ」、どっちがおトク?

ここでは、1級ファイナンシャルプランニング技能士の塚越菜々子さんにお話を伺いました。

●手書き家計簿と家計簿アプリの貯まりやすさの比較

家計簿をつけるとき、手書きとアプリのどちらがおトクかは、なにをおトクと考えるかによって変わります。今回は「おトク=お金の貯まりやすさ」という視点で考えてみます。

貯まりやすさという点では、手書きの方がおトクと言えます。その理由は、使った金額を手書きにすると、手間がかかる分、記憶に残り、支出を抑える気持ち=節約意識が働きやすくなるからです。

一方、アプリはクレジットカード、電子マネー、スマホ決済などの利用履歴を連携させて、使った金額を自動的に記録します。便利な反面、手間がかからないため、お金を使った意識が希薄になりやすく、節約意識も働きにくくなります。

●「手書き家計簿」の方がお金が貯まりやすくておトク

また1か月の支出を計算するとき、アプリの自動計算より、自分で電卓をたたいて計算した方が、使った金額をよりリアルなものとして実感することができ、使いすぎを抑える効果も。

さらに夫婦で家計を共有するなら、スマホの画面よりも、手書きの家計簿で説明した方がわかりやすいため、夫婦で協力しながらお金を貯めやすいというメリットもあります。