長らく狭いイメージがありましたが、だいぶ拡幅が進んできました。

九州道〜東九州道の短絡路


4車線化工事が進む国道201号の八木山バイパス(画像:国土交通省)。

 国道201号は、福岡市東区から行橋市方面へまっすぐ東西をつなぐ、九州北部の重要な横断ルートとなっています。そのため交通量が多く慢性的な混雑が発生していることから、順次バイパス整備や4車線拡幅が進められてきました。

 現在、どこまで完成し、どこが進行中となっているのでしょうか。

【完成済み】福岡市 国道3号〜篠栗町 篠栗IC
 1986(昭和61)年の九州道周辺を皮切りに、1990(平成2)年までに「福岡東バイパス」として完成済み。この上空を福岡高速4号粕屋線が1999(平成11)年に開通しています。

【工事中】 篠栗IC〜穂波東IC
「八木山バイパス」はもともと1985(昭和60)年に有料道路として開通。それまでは八木山峠の恐ろしい峠越えしかなく、東西の行き来が飛躍的に向上しました。2014(平成26)年に無料化、混雑緩和のため4車線化が進行中です。

 西半分の篠栗〜筑穂(5.6km)は2024年度、東半分の筑穂〜穂波東(7.7km)は2029年度の開通予定となっています。

「全線4車線化」もそう遠くない?

【完成済み】穂波東IC〜香春町
「飯塚庄内田川バイパス」「田川バイパス」として、2017年までに4車線化が完了しています。飯塚市東側は長らく筑豊緑地を経由するクネクネ山道のままでしたが、2009(平成21)年に飯塚庄内田川バイパスとして開通し、その後4車線化。ようやく篠栗〜香春で狭隘区間が解消されることとなりました。

【工事中】香春町〜みやこ町
 香春町内が「香春拡幅」として4車線化工事中。完成めどはまだ発表されていませんが、現場は拡幅部の路盤工事が大々的に進んでおり、一部では走行車線の切り回しも行われています。

 いっぽう、町境を越える部分では「仲哀拡幅」が進行中。ここには閉鎖された「旧・新仲哀トンネル」(1967年完成)と「現・新仲哀トンネル」(2007年完成)の2本がありますが、今回、「旧トンネル」を補強し復活させる形で、4車線化を図ります。こちらは2022年に事業化したばかりで、まだ目立った進展は見られていません。

【事業化に向けて準備中】みやこ町〜行橋市
 この区間は長らく2車線道路のままで、まだ事業化されていません。とはいえ、2019年に計画段階評価が一段落し、事業化の一歩手前である「概略ルート決定」「環境アセスメント」の段階に来ています。順調に進めばまもなく事業化が発表されると思われます。

【2車線でバイパス開通】東九州道〜国道10号
 行橋市内の混雑を避けるため、2014(平成26)年に2車線(片側1車線)で北側をバイパスする新ルートが開通。まだ4車線化に関する議論は進んでいません。このバイパス道路はそのまま6車線道路の県道「門司行橋線」として臨海工業地帯に直結しています。