不正の疑いが相次いで発覚しているビッグモーターへ国交省が一斉の立入検査を行いました。新経営陣への聞き取り調査から、わずか2日後の出来事。今後さらに多くの対応が求められます。

ビッグモーターに立入検査 全国34店舗

 国土交通省は2023年7月28日(金)、ビッグモーターの店舗に立ち入り検査を行いました。朝9時の営業時間とともに、北海道から鹿児島まで全国34店舗に同省職員が入店。保存資料の閲覧などを求めました。


立入検査が行われたビッグモーター浦和美園店には多くの報道陣が集まった(中島みなみ撮影)。

 さいたま市のビッグモーター浦和美園店には、4人の国交省職員が入店。店舗に備え付けられたモニターの前へ、ビッグモーターのスタッフを個別に呼び出し、道路運送車両法に基づく聴取を行っています。数人の来店者と、対応のない整備スタッフらが、聴取の様子を遠巻きに見守っていました。

 国交省は7月26日に、新社長へ就任した和泉伸二氏ら経営陣を呼び出し、弁護士らによる報告書に基づく聴取を行いました。和泉氏は「ご理解をいただけた」と話していましたが、説明から間をおかない立入検査は、ビッグモーターの説明不足を物語っています。

 浦和美園店には多くの報道陣が集まりました。本来なら植樹がなくても夏草が生い茂る時期の緑地帯は、店舗前だけ地面がむき出しのままでした。同社は今後、自動車保険や地方自治体に向けた対応も待っています。