多様化で勝負だ!

Vクラスほか5タイプ新型

 メルセデス・ベンツは2023年7月27日、新型「Vクラス」をはじめとする中型バンの新たなラインアップを発表しました。実に5タイプを一気に投入します。


新型Vクラス。ボンネットの立ったエンブレムは最上級グレードのエクスクルーシブのみに適用(画像:メルセデス・ベンツ)。

 Vクラスはもともと商用バン「ヴィトー」をベースにした、メルセデス・ベンツの乗用車ラインアップでは珍しいワンボックスカーです。巨大化したグリルにボンネットから“立った”エンブレムという特異なティザー画像が5月に発表され話題を呼びました。

 今回は電動の「EQV」、商用の「ヴィトー」、その電動版「eヴィトー」、さらにはVクラスのキャンパーモデルである「Vクラス マルコポーロ」も含めてラインアップを刷新しました。

 商用のヴィトーなども含め、今回メルセデスは明確に“高級化”“プレミアム戦略”を打ち出しています。家族連れやレジャー愛好家、VIPやビジネスパーソンまで幅広い客層を想定しているほか、アジア市場での人気も意識しているようです。

 コックピットデザインも一新され、EQVとVクラス、Vクラス マルコポーロには初めて、2つの12.3インチワイドディスプレイが搭載されています。計器類もタッチスクリーンになりました。VクラスとEQVはスライドドアも装備。インフォテインメントシステム「MBUX」の新世代型を搭載するなど、デジタル化が特徴だということです。

 さらに、2026年からは電動バン用の車両アーキテクチャが導入され、メルセデスの中大型の電気バンは全てこちらに移行。今回の新型Vクラスシリーズは、“中間段階”のものと位置付けられています。