団体競技における目標設定の罠

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 皆さん、こんにちは!

スポーツメンタルコーチの鈴木颯人です。

今回は、目標設定の罠についてお話ししたいと思います。

「全国大会優勝」
「インカレ優勝」

そして、

「オリンピックメダル」

どれも素晴らしい目標です。

どの目標も叶えるお手伝いをしてきた経験があります。

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アスリートたちは常に目標に向かって努力しています。

しかし、その中には心理的な罠が潜んでいることをご存知でしょうか?

そしてその罠とは、どんなものだと思いますでしょうか?

目標設定の罠を克服する為の方法について事例を交えながらお伝えします。

それが、団体競技での個人目標です。

チームに所属している人は、無意識にこんな目標を立てがちです。

それが個人目標を聞いてるのに、チーム目標を個人目標にしている人です。

この目標設定の仕方がダメだとは言いません。

しかし、チーム目標を個人目標にすることは本当に相応しいのでしょうか?

チームのために個人がいるのであればチームのために個人目標もあるはずです。

だからこそ、チームと個人は切り離して考える必要があると思っています。

その上で、私はこんな問いかけをします。

「チーム目標を叶えるために、あなた自身はどんな目標を叶えたいですか?」

このような問いかけで、大抵の選手は個人目標を語ってくれます。

団体競技でプレーしていると、チーム目標=個人目標という錯覚になりがちです。

もしくは個人目標を立ててはいけない風潮をどこかで感じてしまう人もいると思います。

チームは日本一を目指しているのに、

「メジャーリーグに挑戦したい!」

なんてなかなか言えません・・・

だからこそ、チームに所属している方で、個人目標を立てる際に気をつけて欲しいことが1つだけあります。

それが個人目標が自分の夢であったら安易に人に言わないことです。

私自身、高校時代に目標は何?と聞かれメジャーと答えたら色々な先輩に怒られたりお前には無理だと言われました。

もちろん言っていい目標もありました。

それが筋トレの数値だったり試合での結果でした。

その目標を達成してチームを日本一、甲子園に導くために自分がいるのだと思います。

だからこそ、安易に本音を語ると温度差を感じてしまう人もいるのも事実です。

自分にとって大事な目標は夢であったりします。

それを他人に伝えると、夢を否定する人も現れるのです。

そういった否定された言葉で奮起できる人はいいです。

しかし、他人の言葉を間に受けショックを受ける人もいます。

私はそういった選手にこそ自分の夢は他人に語らずに夢を大事にして欲しいのです。

そして、夢があと少しで近づいてきたら心置きなく他人に言えばいいと思います。

[文:スポーツメンタルコーチ鈴木颯人のメンタルコラム]

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

一般社団法人日本スポーツメンタルコーチ協会
代表理事 鈴木颯人

1983年、イギリス生まれの東京育ち。7歳から野球を始め、高校は強豪校にスポーツ推薦で入学するも、結果を出せず挫折。大学卒業後の社会人生活では、多忙から心と体のバランスを崩し、休職を経験。
こうした生い立ちをもとに、脳と心の仕組みを学び、勝負所で力を発揮させるメソッド、スポーツメンタルコーチングを提唱。
プロアマ・有名無名を問わず、多くの競技のスポーツ選手のパフォーマンスを劇的にアップさせている。世界チャンピオン9名、全日本チャンピオン13名、ドラフト指名4名など実績多数。
アスリート以外にも、スポーツをがんばる子どもを持つ親御さんや指導者、先生を対象にした『1人で頑張る方を支えるオンラインコミュニティ・Space』を主催、運営。
『弱いメンタルに劇的に効くアスリートの言葉』『モチベーションを劇的に引き出す究極のメンタルコーチ術』など著書8冊累計10万部。