多種多様な醤やドライハーブ、スパイスなどの調味料を駆使して、ほかの地方にない複雑な味わいを組み立てる四川料理。

その奥深さを知らしめるべく、2010年に誕生した四川料理専門店『蜀郷香』。

究極の〆「汁なし担々麺」まで、こだわりのコースを楽しんで!


真なる四川の味を、一心に伝え続ける実力店


食通に知られた名店だが、立地は杉大門通りに面した雑居ビルの2階にひっそりと。

店名はかつて四川が「蜀の国」と呼ばれたことに由来する。



店主・菊島弘従さんは『銀座 趙楊』で料理長まで上り詰めた日本人シェフのひとり。当初、広東料理を学んでいたが、趙楊さんの料理を食べて衝撃を受け、四川料理ひと筋で行くと決心した


菊島シェフがかつて料理長を務めた『銀座 趙楊』は、成都から来日して本場の味を日本に知らしめた趙楊さんが率いる名店だ。

そこで学んだ料理を軸に、独立後は毎年のように現地にも足を運んで己の道も模索。

現地調達の調味料に加え、国産食材も巧みに用いて、本場さながらの旨さを追求し続けている。




店内はテーブル2卓の贅沢な造り。

通常のおまかせに加え、冬なら上海ガニなど季節のコースも用意する。料理はおまかせ(16,000円〜)より。


料理人生を込めた究極の〆。30回混ぜ合わせることで、刺激を纏った麺が口中で騒ぎ出す


両手に収まる小さな碗に、魅力が凝縮されている。提供直後から匂い立つ唐辛子と花椒の刺激的な香り。

「最低でも30回」と店主に促されるまま、混ぜるとさらに増幅。ブワッと鼻を突き刺してくる。




口にすれば辛みだけでなく、甘みや酸味もあって複雑。旨みが幾重にも折り重なっており、箸が止まらない。

『蜀郷香』はこの地で13年の名店。四川料理を愛する店主がその真価を知らしめるべく、腕を振るってきた。

「汁なし担々麺」はどのコースでも常に提供する定番で必食の自信作。創業して以降、バージョンアップも重ねており、近年、豆板醤は香りとコク深さにほれた8年熟成ものに。

無論、特注麺や国産食材にもこだわって、悠久の歴史に育まれたかの国の奥深さまで伝えている。


■店舗概要
店名:蜀郷香
住所:新宿区舟町5-25 TSI FUNAMACHI 2F
TEL:03-3356-0818
営業時間:17:30〜21:00
定休日:日曜
席数:テーブル8席、個室1(4名)


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