20歳上の夫とセックスレスに。不妊に悩む夫婦に義母ができることは「お金」：ひかるさんの場合4

2023年6月19日 20時0分

日本では6割の夫婦が陥ると言われるセックスレス。20代の頃、20歳年上の夫と社内結婚の末、寿退社した主婦のひかるさん（仮名・45歳）。夫に合わせて不妊治療をステップアップさせようかという頃、夫の親族が夫婦生活に口を挟んできたといいます。一体なにがあったのでしょうか？

レスだけれど、30歳になる前に子どもを産みたい！

私の不倫相手の外国赴任が判明して破局を迎え、レスの夫がいる家に戻りました。

夫は何事もなかったかのように私を迎え入れ、不倫なんてウソだったかのような穏やかな時間が過ぎていきました。なんのわだかまりも残らなかったのは、鈍感力の高い夫のおかげでもあります。

けれど私は27歳で、夫は47歳。夫の年齢的なことを考えたら、子づくりに関しては一刻を争った方がいい状況です。私も20代のうちに第一子が欲しいと思っていたので、すぐに妊活を始めようという話になりました。

●EDの夫と、どうやって妊活すればいいですか？

二人で高度不妊治療を専門に行っている近所のレディースクリニックへ。夫も私も一通りのスクリーニング検査を終えて、大きな問題がないことが判明。医師から「では、排卵近くなったら、積極的にタイミングをとるようにしてください」と言われて、私は夫のED問題を相談したのです。ところが…。

医師「そうね、こればっかりはがんばるしかないから。ご主人、泌尿器科の先生にお薬もらってるんでしょ。じゃあ、なんとかうまくタイミングとれるようにしてください」

と言われてしまったのです。それが難しいから相談してるのに。「はい」といい返事だけする夫にも苛立ちました。

結局、何度試してもうまくいかず。行為自体ができてないんだから、タイミング法での自然妊娠を希望しても無意味ですよね。

●女性の負担が大きい不妊治療の検査。そのとき、夫は…

それなのに「妊娠しやすくなるから」と言われて、私だけ卵管がつまっていないかどうかを調べる検査を受けたことも。意味ないな、私には問題ないのに。そう思いながらスケジュールがバンバンつぶされ、自分だけが痛い思いをするのがとてもしんどかったです。

あと、周りのカップルのなかには、男性が付き添ってきている人もいました。けれど私の夫は仕事で休みを取れず。「不妊治療するから」とオープンにすればまた違ったのかもしれませんが、年代的に公表することに抵抗があった様子でした。

夫の実家でさらっとレスとEDを打ち明けた

そんなこんなで不妊治療をどこまでステップアップさせるか悩み始めていた頃。夫の実家へ帰省することになりました。

義母と夫のお姉さんと3人で台所のテーブルを囲み、お茶を飲みながら世間話をしていたときです。ふと夫のお姉さんから「ひかるちゃんは子どもとか欲しいって思ってるの？」と聞かれました。

私は隠すことでもないかなと思って「子どもは欲しいんですけれど、結婚してからずっとレスなんです。夫がEDで。それで不妊治療を始めたんですが、なかなかうまくいってませんね～」となるべく軽い感じで正直に今の状況を率直に話しました。

●ずっと孫の誕生を待ち望んでいた夫側の親族

夫のお姉さんは「まあ、うちもそういうのぜんぜんないし、珍しいことじゃないから、気にすることないよ～」と。たぶん励ますつもりで言ったんでしょうが、夫のお姉さんはすでに50代。それに女の子が2人も生まれていて、「この人に20代で新婚当初からレスになっている私の気持ちなんてわかるわけないか…」と、あきらめました。けれど義母がすぐに謝ってきたのです。

義母「あらぁ、全然知らなくて。ごめんなさいね。まさかあの子（夫）がそんなことになっていたなんて」本当に申し訳なさそうでした。そして夫のお姉さんには「なんて失礼なこといいだすのよ、もう」と怒ってくれたのです。

「ごめんね、そんな話題したくなかったよね」と謝る夫のお姉さん。悪気がないのは分かっていました。50代にもなって、自分の弟の性事情なんて普通知らないし、相談されても戸惑いますよね。ただ二人とも…、というか夫側の親族の皆さんが、私たち夫婦に子どもが生まれることを熱望していたんだなというのを、このとき初めて知ったのです。