バブル景気を駆け抜けたトレンディー俳優、令和にも通用するホンモノを“数字”で弾き出した結果
『シッコウ!!〜犬と私と執行官〜』(テレビ朝日系・7月4日放送開始)で、3年ぶりの民放連続ドラマ出演が発表された織田裕二。演じる役が主役ではなく“脇“ということで業界内では波紋を呼んだ。
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「織田さんが脇役にまわるのは、'93年の『素晴らしきかな人生』(フジテレビ系)以来30年ぶり。連ドラ出演は数年に1本のペースとはいえ、すべて主演。その織田さんが脇役のオファーを受けるとは」(ドラマプロデューサー)
'00年以降の出演は?
織田といえば昭和から平成にかけ、数々のトレンディードラマに出演し、視聴率を稼いできた。この時代、織田をはじめ、トレンディー俳優として多くのスターたちが誕生したが、彼らの“今“はどうなっているのか。'00年以降の連ドラ出演本数と主演本数を調べてみると─。
映画『私をスキーに連れてって』で注目を集め、『君の瞳をタイホする!』(フジテレビ系)で陣内孝則(64)や柳葉敏郎(62)と共演した三上博史。'00年以降の出演本数は18本で、そのうち主演は'00年の『ストレートニュース』(日本テレビ系)など12本。
「三上さんは『君の瞳〜』で一気に女性ファンが増えました。この後、フジテレビ系の『君が嘘をついた』など、主演作品が続きました」(前出・プロデューサー、以下同)
『君の瞳〜』で共演していた陣内は32本に出演し、'03年から始まった『菊次郎とさき』シリーズ(テレビ朝日系)など5本が主演作。柳葉は26本に出演し、'14年『あすなろ三三七拍子』(フジテレビ系)など3本で主演を務めている。
また、『ひとつ屋根の下』(フジテレビ系)で福山雅治(54)や酒井法子(52)といった人気俳優と共演、主役を演じた江口洋介(55)。31本に出演してそのうち主演は'04年『逃亡者RUNAWAY』(TBS系)など12本。
第一線で活躍する“戦友”の一方
「『ひとつ〜』の最高視聴率は37・8%で、これは現時点でもフジテレビドラマの歴代最高記録です。陣内さん、柳葉さん、江口さんに共通するのは、'00年以降は主役というよりも脇を固める役割に回っている印象がありますね」
当時は人気の高さから織田裕二、吉田栄作(54)、加勢大周(53)の3人が“トレンディー御三家“と呼ばれたことも。'00年以降の出演ドラマを見ると、織田がダントツの12本に出演し、そのすべてが主演。吉田は26本に出演しているが、主演は0。そして加勢は10本に出演し主演0だが、
「'08年に覚醒剤と乾燥大麻を所持していたとして、現行犯逮捕されました。結局この事件がきっかけで芸能界を引退。逮捕当時に出演していたドラマ『キッパリ!!』は、この事件の余波で打ち切りに……」
残念な結果になってしまったが、経緯はまったく違うものの残念といえば石田純一(69)が思い出される。8本の作品に出演し主演は0。'88年に『抱きしめたい!』(フジテレビ系)で主演を張ってから数々のトレンディードラマに出演し、バブル期を代表する俳優となるのだが─。
「長谷川理恵との不倫が報じられ、世間の評価がガタ落ちしました。単発のドラマなどでは主演もしてはいますが、連ドラでは寂しい状況です」
今も第一線で活躍する人、時代のあだ花になってしまった人……。人生はドラマのようにうまくいくとは限らない。