Stable DiffusionやChatGPTなど、画像や文章を生成するジェネレーティブAIは技術進歩と共に身の回りのサービスにどんどん取り込まれています。大手通販サイトのAmazonが「ユーザーが書いたレビューの文章をAIで要約してまとめる機能」をテストしていると、経済メディアのCNBCが報じています。

Amazon is using generative A.I. to summarize product reviews

https://www.cnbc.com/2023/06/12/amazon-is-using-generative-ai-to-summarize-product-reviews.html



AmazonがAIを使った機能をテストしていることは、Amazonのマーケティング代理店であるFortress Brandの技術責任者であるマーク・ウィエゾレック氏によって発見されました。この機能は、「AI-generated from the text of customer reviews(カスタマーレビューの文章からAIが生成しました)」という免責事項とともに、ユーザーがその商品について気に入った点と気に入らなかった点の概要を表示するとのこと。



例えば、子ども向けのおもちゃである「Magic Mixies Magical Misting Cauldron」をスマートフォン向けアプリで見ると、「購入者から『楽しさ、外見、価値、性能、品質、充電、漏れ』について、肯定的なフィードバックが寄せられました。しかし、購入者の大多数は、これらについて否定的な意見を表明しています。例えば、価値のないおもちゃに100ドル以上支払ったユーザーもいれば、製品の品質や充電に問題があるとみなしたユーザーもいます」と書かれていたそうです。



AmazonはCNBCの取材に対して、AIを使った機能をテストしていると認めました。ただし、その仕組みやどういったモデルが使われているのかなど、具体的な詳細については明らかにしなかったとのこと。Amazonの広報担当者は「当社は全事業にわたって、ジェネレーティブAIに多大な投資を行っています」と語りました。

CNBCは「Amazonには数百万点の商品があり、1つの商品に対して数千件のレビューが存在することもあります。Amazonは、ワンタップ評価システムによって、買い物客が商品のレビューをしやすいように工夫しています。このシステムによって、ユーザーは完璧なレビューを書かなくてもフィードバックを残すことができます。さらに最近では、ChatGPTのような対話型AIを使ってAmazonのレビューを書くユーザーも登場しています」と述べ、AIを使ってレビューを要約する機能は、Amazonのユーザーにとって有益であることが証明されるかもしれないと論じました。