22日午前の債券市場で、先物中心限月6月限は反発。米債務上限問題を巡る先行き不透明感が再び強まるなか、安全資産とされる債券が選好された。

 米債務上限問題に関して19日に行われた与野党協議は難航した。きょう改めて再協議される見通しで、市場参加者の間では交渉の行方を見極めたいとするムードが強まっている。加えて、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が19日にワシントンで開催された会議で「最近の銀行セクターにおける混乱の余波がFRBに対する利上げ圧力を幾分軽減している」と述べ、米金融引き締めの長期化観測がやや後退していることも買い手掛かりとなり、債券先物は148円85銭まで上伸する場面があった。

 午前11時の先物6月限の終値は、前週末比19銭高の148円84銭となった。一方、現物債市場で10年債の利回りは、前週末比0.010%低下の0.390%で推移している。

出所:MINKABU PRESS