今季から米独立でプレーしている乙坂智(写真はDeNA時代)【写真:荒川祐史】

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昨季はメキシコで活躍、冬はベネズエラへ…外へ飛び出しての挑戦続く

 2021年までDeNAでプレーした乙坂智外野手が、新天地で絶好のスタートを決めた。今季から米独立のアトランティックリーグに所属する「ヨーク・レボリューション」入りし、4月末のリーグ開幕から一足遅れて9日(日本時間10日)の試合から出場。最初の1週間で実に打率.480を残している。

 乙坂は9日(同10日)に行われたロングアイランド・ダックスとの試合に「2番・中堅」で初出場。初回の打席でバント安打、3回の打席で二塁への内野安打と足を生かしたプレーで安打を重ねた。翌10日(同11日)の同カードでも5打数3安打5打点、11日(同12日)にも5打数4安打2打点とマルチ安打が続いた。

 最初の1週間で残した成績は6試合で25打数12安打、7打点。本塁打はないものの二塁打4本とパンチ力も見せている。打率.480、OPS1.159という大爆発だ。

 乙坂は2021年オフにDeNAから戦力外通告を受けた後、海外に活路を求めた。昨季はメキシカンリーグの名門、メキシコシティ・レッドデビルズと契約したものの開幕前に自由契約。ただそこで諦めずにレオン、サルティージョとメキシコの2球団で主に「1番・中堅」として活躍し、計78試合で打率.367、3本塁打、25打点、26盗塁の好成績を残した。オフにはベネズエラのウィンターリーグに身を投じ、56試合で打率.333、15盗塁をマークしていた。

 2011年にドラフト5位で指名され、地元の横浜高からプロ入りした乙坂は、日本で1軍通算468試合に出場し155安打、打率.229、10本塁打の成績を残している。今年からプレーするアトランティックリーグは、米国の独立リーグの中でも実力、人気ともに最上位とされ、MLB傘下ではないものの「パートナーリーグ」に指定されている。さらにステップアップすることができるだろうか。(Full-Count編集部)