ディズニーが7000人を解雇する大規模人員削減計画を実行に移す、4月中に計4000人が解雇されることに
ウォルト ディズニー カンパニー(ディズニー)は合計7000人を対象にした大規模な人員削減計画を実施しており、2023年4月末には2度目の人員削減が行われました。今回の人員削減では数千人の従業員が解雇されることとなる模様です。
Walt Disney Co to begin second wave of layoffs, cutting several thousand jobs - sources | Reuters
Disney’s latest and biggest round of layoffs has begun - The Verge
https://www.theverge.com/2023/4/24/23690188/disney-layoffs-bloodbath-round-2
ディズニーは2023年2月8日に発表した2023年第1四半期(10〜12月)決算説明会の中で、コスト削減のための取り組みとして全従業員の約3.6%に相当する7000人を対象とした、大規模な人員削減を実施すると発表しました。この人員削減により55億ドル(約7400億円)のコスト削減が実現すると試算されています。
ディズニーが7000人の人員削減を行うと発表、Disney+やHuluの営業赤字は1400億円超に - GIGAZINE
ディズニーはこの人員削減を複数回にわたって実施する予定で、4月25日には2度目の人員削減が実施されたとロイター通信により報じられています。今回の人員削減により、解雇された従業員の総数は4000人に達したとディズニーの関係者はロイター通信に語りました。
情報筋によると、今回の人員削減の対象となったのはディズニーの主要ビジネスセグメントのうちのひとつであり同社の映像コンテンツ周りのビジネスを統括するディズニー・エンターテイメント、ディズニー傘下のスポーツ専門チャンネル・ESPN、ディズニーの主要ビジネスのひとつであるテーマリゾート事業の企画・開発・マネジメントなどを担当するディズニー・パークス・エクスペリエンス・プロダクツを含む、同社の事業部門全体だそうです。なお、今回の人員削減はディズニーのパーク&リゾートで働く時間給労働者には影響しないことが予想されています。
ロイター通信が独自に入手した内部資料によると、今回の人員削減の通知は今後数日にわたり行われることになる模様です。
この内部資料の中で、ディズニー・エンターテイメントの会長を務めるアラン・バーグマン氏とダナ・ウォルデン氏は、「不確実な時期であることを認識しており、皆様のご理解とご忍耐に感謝します」と記しているそうです。
ディズニーは2023年2月に大規模な人員削減計画を発表すると同時に、グループの意思決定をクリエイティブ担当役員に戻すための組織再編計画も発表していました。これらの目標はより合理化されたアプローチをビジネスで採用するためであるとロイター通信は指摘しています。
エンターテインメント業界は映像ストリーミング技術を早くから採用していますが、その後、市場規模は徐々に縮小しています。ディズニーもNetflixに対抗すべく、独自の映像ストリーミングサービスであるDisney+を立ち上げています。Disney+は充実したオリジナルコンテンツのラインナップで有料会員数がNetflixを上回ったとも報じられましたが、2023年第1四半期決算ではディズニーのDisney+を含むカスタマー直販部門が15億ドル(約2000億円)もの営業赤字を計上しています。
なお、ディズニーが7000人の従業員を解雇する人員削減計画を実行に移したのは2023年3月27日からで、最初のラウンドと今回のラウンドの2回で約4000人が解雇されることとなります。そして、夏前には3回目のラウンドが実施される予定だそうです。