大人デートをするなら「そば屋で、まずはつまみで一杯」というのは、粋な楽しみ方だ。

『蕎庵 三たて』は、「そばとシャンパーニュ」をコンセプトに、泡に合う新しいそば前を提案している。

ソムリエがいて、シャンパーニュがベストと言い切る店は、おそらく他にはないだろう。

いつも挽きたて、打ちたて、茹でたての“本物”のそばと、こだわりのシャンパーニュで、特別な夜を過ごしてみては?


リズミカルな動きで、黙々とそばを打つ大将の姿に期待が高まる

「コース序盤で提供される、酒肴の盛り合わせでシャンパーニュや日本酒を楽しんでもらっている間に、そばを打つ」と三浦さん。水回しから切りまで約20分で仕上げる手際の良さも見事。職人技が光る


先付から始まるコースを食べ進めていると、おもむろにそば打ちが始まる。デートで行くなら、カウンターの右端が特等席だ。

目の前で料理長の三浦幸喜さんが説明する。「いつも2種のそば粉をブレンドしますが、今日は福井の在来種と富山産です」。

挽いたばかりの粉に水を回したと思ったら、あっという間にツヤツヤのひと塊に。

躊躇は一切なく、今度は綿棒で一気に伸ばしていく。打ち粉をして畳んで切って……。流れるような美しい所作に、思わず見惚れる。


「そば打ち」を見ながらシャンパーニュで酔う。そんな意外性に心が躍る

「蕎麦粉のガレット」


「そばとシャンパーニュ」をコンセプトに、泡に合う新しいそば前を提案する『蕎庵 三たて』。

「蕎麦粉のガレット」はその代表で、香ばしく焼いた生地は、酸がしっかりのブラン・ド・ブランと相性抜群。まぐろのコク、キャビアの塩気とも合う。



「大葉とバジルのジェノベーゼ」


新しい食べ方も模索しており、「蕎麦粉のガレット」の他、旬の食材で工夫する「季節の蕎麦」も開発。(料理は全てコース(12,000円)より)

今の時季は、大葉とバジルのジェノベーゼ。バジルやオリーブオイルも使うが、特製そばつゆで調味するため仕上がりは和食。昨年、提供して人気だったため、今年も登場。大葉の清涼感だけでなく、そばの実のコリコリ食感も心地いい。

食べればきちんと和食になっているから驚く。完成度の高さに三浦さんの非凡な才能を実感するのだ。

料理長に指名された三浦さんは今や伝説の『京味』で基礎を学んでから、そばの道を志した精鋭。

卓越したセンスは美味を知り尽くす山口幸隆社長も認めるほど。仕上がったそばはなるほど、抜群の喉越しで、香りも芳醇。


さすが、『やま幸』。他では出会えない塊の存在感に圧倒される!


この店は仲卸『やま幸』が手がける。だから、肴には最高のまぐろも登場。

その日に揚がった最高のまぐろを入荷しており、この日は三崎の延縄で1本186.2kg。ガレットでかき身を提供する他、〆の炊きたてご飯にはハガシを添えてまぐろ丼に。旨みの濃さに感激!



「そばの香りを膨らませる効果がシャンパーニュにはあります。特に十割の挽きぐるみはきめ細やかな泡と合う。今はブラン・ド・ブランで、オジェなどのグランクリュで醸される『クロード・カザル』ですが、新そばはドザージュありのブラン・ド・ノワールを」と市村さん


もうひとつの個性であるシャンパーニュは、『カンテサンス』でチーフソムリエを務めた市村暢央さんがリストアップ。時季に応じて変わるそばの繊細な香味に寄り添わせている。

これからの時季はシャルドネで醸してキレがあるブラン・ド・ブランがおすすめとのこと。




デートにもゆったり過ごせそうな空間と、荘厳な設え。


若き店主の華麗な技に見惚れる!


富山で評判の和食店を営む父の影響で料理の世界へ。

『京味』で7年研さんを積んだ後、そばの道へ。『神田 尾張屋本店』などで腕を磨き、種物に欠かせない天ぷらを極めるべく、『銀座おのでら』でも修行。



最高のそばとまぐろを泡で楽しむとは、かなり斬新で、ラグジュアリー。ヘルシー志向の女性も笑顔に!

いつものデートが、特別な夜に一変するに違いない。


■店舗概要
店名:蕎庵 三たて
住所:港区麻布十番2-8-12 リレント麻布十番 2F
TEL:03-6722-6702
営業時間:【火〜金】18:00〜(L.O.23:30)
     【土】14:00〜(L.O.21:00)
定休日:日曜、月曜
席数:カウンター9席、テーブル6席


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