2日間の売上総額は45億円!活況オークションでのシューマッハのデビューマシン落札価格は?
レトロモービルは世界が注目するヴィンテージカーの祭典。それを示すようにレトロモービルの開催期間を狙って大手オークショニアがここパリでオークションを開催する。そのひとつがボナムス・オークション。The Dr Peter and Ulrike Bühner Collection of Important Pioneer and Collectors' Motorcycles and Motor CarsとLes Grandes Marques du Monde à Parisを開催した。
【画像】オークションを賑わせたアストンマーティン、タルボラーゴ、ジャガーXK140ほか(写真20点)
ボナムスは長く、パリのシャンゼリゼにあるグランパレをその会場としていた。19世紀後半にパリ万博の際に建てられた歴史的イベントホールだ。屋根がガラス張りで自然光を多く取り込めるため、そこに並ぶ車達をより美しく展示することができる。しかしながらこのグランパレは来年のパリオリンピックに向けて現在大改装中。代わりに今年はエッフェル塔の後、シャンドマルス公園に臨時に建てられたグラン・パレ・エフェメールでの開催となった。本家のグランパレを思わせる天井の高い広々とした空間に包まれて車達が並べることができる。
Dr.ペーターとウルリケ・ビューナー夫妻による19世紀後半から20世紀初頭のオートバイをはじめ自動車、トラクターなどの40年かけて集められたコレクションがオークションにかけられた。夫妻のコレクションが世に出るのは初めてということで注目があり、出品された98%が落札され、また、1894年の世界最古の大量生産オートバイのヒルデブラント&ヴォルフミューラーが2700万円という高値を付けた。レトロモービルの記事の回でも書いたが、最近はこの時代のバイクや車の価格高騰が始まっている。
「世界の偉大なブランド」というタイトルを付けられた今回のメインであるオークション。24番目に造られた、ごく初期のフェラーリF40が3億円で落札。そして1948年のタルボラーゴ T26も3億円を超えて落札。このT26は36台のうちの1台で、シャシーで販売され、オーナーのシャンバス自らがデザインしたボディを載せてル・マン24時間レースをはじめ数多くのレースに参戦したものだ。シャンバスによるボディデザイン用のモックアップなどもすべて含まれての出品だった。
ル・マン100周年ということもあってかもう一台、1935年にル・マンを駆け抜けた1934年製のアストンマーティンアルスターがタルボラーゴ T26に続いて高値の2億円超えで落札された。シューマッハがデビューの時のジョーダンフォード191も登場。こちらは2億円だ。
結果、2日間のオークションで総額45億円。ヴィンテージカーの人気はとどまるところを知らない。何度も言うようで申し訳ないが、化石燃料を使用する車両を閉め出そうというこのパリに、世界中からヴィンテージカー愛好家が集まるのが何とも皮肉である。
その他の出品車両はこちらにも多く掲載しているので是非ご覧いただきたい。次回はもうひとつのオークションをお伝えする。こちらもまたスゴイことになっているのでお楽しみに!
写真・文:櫻井朋成 Photography and Words: Tomonari SAKURAI
ボナムスは長く、パリのシャンゼリゼにあるグランパレをその会場としていた。19世紀後半にパリ万博の際に建てられた歴史的イベントホールだ。屋根がガラス張りで自然光を多く取り込めるため、そこに並ぶ車達をより美しく展示することができる。しかしながらこのグランパレは来年のパリオリンピックに向けて現在大改装中。代わりに今年はエッフェル塔の後、シャンドマルス公園に臨時に建てられたグラン・パレ・エフェメールでの開催となった。本家のグランパレを思わせる天井の高い広々とした空間に包まれて車達が並べることができる。
Dr.ペーターとウルリケ・ビューナー夫妻による19世紀後半から20世紀初頭のオートバイをはじめ自動車、トラクターなどの40年かけて集められたコレクションがオークションにかけられた。夫妻のコレクションが世に出るのは初めてということで注目があり、出品された98%が落札され、また、1894年の世界最古の大量生産オートバイのヒルデブラント&ヴォルフミューラーが2700万円という高値を付けた。レトロモービルの記事の回でも書いたが、最近はこの時代のバイクや車の価格高騰が始まっている。
「世界の偉大なブランド」というタイトルを付けられた今回のメインであるオークション。24番目に造られた、ごく初期のフェラーリF40が3億円で落札。そして1948年のタルボラーゴ T26も3億円を超えて落札。このT26は36台のうちの1台で、シャシーで販売され、オーナーのシャンバス自らがデザインしたボディを載せてル・マン24時間レースをはじめ数多くのレースに参戦したものだ。シャンバスによるボディデザイン用のモックアップなどもすべて含まれての出品だった。
ル・マン100周年ということもあってかもう一台、1935年にル・マンを駆け抜けた1934年製のアストンマーティンアルスターがタルボラーゴ T26に続いて高値の2億円超えで落札された。シューマッハがデビューの時のジョーダンフォード191も登場。こちらは2億円だ。
結果、2日間のオークションで総額45億円。ヴィンテージカーの人気はとどまるところを知らない。何度も言うようで申し訳ないが、化石燃料を使用する車両を閉め出そうというこのパリに、世界中からヴィンテージカー愛好家が集まるのが何とも皮肉である。
その他の出品車両はこちらにも多く掲載しているので是非ご覧いただきたい。次回はもうひとつのオークションをお伝えする。こちらもまたスゴイことになっているのでお楽しみに!
写真・文:櫻井朋成 Photography and Words: Tomonari SAKURAI