AppleがMLSに続き世界一のプロサッカーリーグ「プレミアリーグ」の放映権獲得を画策しているとの報道
世界一のプロサッカーリーグとされるイングランドの「プレミアリーグ」の放映権料を獲得するべく、Appleが入札の準備を進めているとイギリスメディアのDaily Mailが報じています。
Apple TV set to enter bidding war for Premier League rights | Daily Mail Online
https://www.dailymail.co.uk/sport/football/article-11633733/Apple-TV-set-enter-bidding-war-Premier-League-rights.html
https://9to5mac.com/2023/01/14/apple-rumored-to-be-prepping-bid-for-english-premier-league-football-streaming-rights/
プロサッカークラブは試合をテレビやストリーミングサービスで配信するための放映権を販売しており、ここから多額の収入を得ています。日本のJリーグの場合、ストリーミングサービスのDAZNと2017年から2028年までの12年間で約2239億円(1年当たり約186億6000万円)という放映権契約を締結していますが、世界で最も高額な放映権収入を得ているイングランドのプレミアリーグの場合、1年間の放映権料はなんと16億ユーロ(約2200億円)にも上ります。
プロサッカーリーグの放映権料ビジネスには大手テクノロジー企業のAppleも参戦しており、同社は2022年6月にアメリカのプロサッカーリーグである「メジャーリーグサッカー(MLS)」の全試合をApple TVでライブ配信する唯一のプラットフォームになったことを発表。報道によると、Appleは2023年以降10年分のMLSの放映権を獲得するために、25億ドル(約3200億円)を費やしたと報じられています。
Appleがプロサッカーリーグの独占放送権を10年分獲得、2023年からApple TVで配信開始 - GIGAZINE
これに続き、Appleが世界一の人気を誇るプレミアリーグの放映権を獲得するべく入札に参入しようとしているとDaily Mailが報じました。
Appleは近年サッカーへの興味を強めており、2023年1月には欧州スーパーリーグ構想をめぐる騒動に迫るドキュメンタリー「スーパーリーグ サッカーをめぐるバトル」の配信をスタートしています。加えて、2023年2月にはMLSの試合がApple TVアプリから視聴可能となる予定です。
また、Daily MailはプレミアリーグがSky SportsとBT Sportと結んでいた3年間の放映権契約が2025年に満了を迎えると指摘。2026年以降のプレミアリーグの放映権に関する入札が2023年後半に開始されるとしています。
加えて、Daily Mailは「プレミアリーグに所属するクラブにはチェルシーのオーナーであるトッド・ベーリー氏のように、アメリカ人富豪が複数おり、彼らは3年間で51億ポンド(約8000億円)という現行の放映権料は過小評価されていると確信しているため、アメリカのテクノロジー企業にこの価格を押し上げてもらいたいと考えているようです」と報じました。
なお、プレミアリーグは放映権契約で単一の放送局がすべての試合の放映権を取得することができないように調整しているため、MLSのようにApple TVがプレミアリーグの試合を独占で配信するようなことにはならないだろうと9to5Macは指摘しています。