NHKが受信規約変更を認可申請 - 契約申込の期限規定、受信料未納に割増金も
日本放送協会(NHK)は12月6日、「日本放送協会放送受信規約」の変更案を経営委員会で議決し、総務大臣に認可申請した。認可されれば、2023年4月から契約の申し込み期限を新たに規定。不正な受信料未払いについては、所定の受信料に加え、その2倍に相当する額の割増金を課す。
「放送受信規約(素案)の内容」 出典:「日本放送協会放送受信規約」の一部変更について(2022年10月11日)
NHKの受信規約変更は、「NHK受信料の適正かつ公平な負担を図る」ために行われた改正放送法の施行と、放送法施行規則(総務省令)の改正を受けて実施されるもの。2023年4月からの受信規約の一部変更に向け、NHKでは規約変更の素案を10月に公開、広く意見を募っていた。
今回の変更案のポイントは以下の通り。
放送受信契約の申し込み期限を新たに規定
放送法の改正等に伴い、受信契約の申し込み期限を「受信機を設置した月の翌々月の末日まで」に設定。現行の規約では「遅滞なく」としており、具体的な期限は定めていなかったが、改正放送法との整合性を考慮し、上記を期限として新たに規定する。
「割増金」に関する事項などを変更
不正な受信料未払い者に課す「割増金」については、これまでの規約でも該当者に対して「所定の放送受信料を支払うほか、その2倍に相当する額を割増金として支払わなければならない」(第12条)としていたが、変更案ではこれに関して詳細に記述。「不正な手段により受信料の支払を免れた場合」と「正当な理由なく規定の期限までに受信契約を申し込まなかった場合」を徴収対象として規定した。
不正があった対象者には、支払いを免れた期間の受信料に加え、その2倍に相当する額の割増金を請求する。また、期限までに受信契約を申し込みまなかった場合についても、所定の受信料に加え、その2倍に相当する額の割増金を請求できると定めている。ただし、割増金は事由に該当する場合に一律に請求するものではなく、「個別事情を総合勘案しながら運用していく」方針であることを明らかにしている。
受信規約の変更案では上記の2点以外にも、支払い手段の多様化への対応として、「継続振込」に関する記述を補足する一文を追加。具体的には、NHKから定期的に送付する払込用紙について「電磁的方法により提供される場合を含む」という説明を追加した。さらに、個人情報保護法の改正に伴う告示の変更なども行っている。
「割増金に関する放送受信規約(素案)の内容」 出典:「日本放送協会放送受信規約」の一部変更について(2022年10月11日)
なお、NHKでは受信規約の一部変更にあたって視聴者や事業者などから寄せられた意見と、それに対するNHKの考えを、経営委員会のWebサイト上で公開した。意見募集期間は10月12日から11月10日までで、意見総数は155件。内訳は、放送事業者等団体が5件、個人が150件となっている。
この中には、料金の徴収方法や支払い方法といった現行制度のほか、上記の割増金についても多数の意見・主張と、それに対するNHKの考え方が記載されている。割増金を2倍とした理由は、「鉄道営業法や電気供給約款など国内類似法制度の水準を参考として、総務省令で定める上限である所定の受信料の2倍に相当する額に規定した」とのこと。
また、NHKの放送番組を“スクランブル化”すればよい、という意見に対しては「放送法でNHKに求められている『公共の役割』と相容れないものと考えている」との考え方を示している。
「放送受信規約(素案)の内容」 出典:「日本放送協会放送受信規約」の一部変更について(2022年10月11日)
今回の変更案のポイントは以下の通り。
放送受信契約の申し込み期限を新たに規定
放送法の改正等に伴い、受信契約の申し込み期限を「受信機を設置した月の翌々月の末日まで」に設定。現行の規約では「遅滞なく」としており、具体的な期限は定めていなかったが、改正放送法との整合性を考慮し、上記を期限として新たに規定する。
「割増金」に関する事項などを変更
不正な受信料未払い者に課す「割増金」については、これまでの規約でも該当者に対して「所定の放送受信料を支払うほか、その2倍に相当する額を割増金として支払わなければならない」(第12条)としていたが、変更案ではこれに関して詳細に記述。「不正な手段により受信料の支払を免れた場合」と「正当な理由なく規定の期限までに受信契約を申し込まなかった場合」を徴収対象として規定した。
不正があった対象者には、支払いを免れた期間の受信料に加え、その2倍に相当する額の割増金を請求する。また、期限までに受信契約を申し込みまなかった場合についても、所定の受信料に加え、その2倍に相当する額の割増金を請求できると定めている。ただし、割増金は事由に該当する場合に一律に請求するものではなく、「個別事情を総合勘案しながら運用していく」方針であることを明らかにしている。
受信規約の変更案では上記の2点以外にも、支払い手段の多様化への対応として、「継続振込」に関する記述を補足する一文を追加。具体的には、NHKから定期的に送付する払込用紙について「電磁的方法により提供される場合を含む」という説明を追加した。さらに、個人情報保護法の改正に伴う告示の変更なども行っている。
「割増金に関する放送受信規約(素案)の内容」 出典:「日本放送協会放送受信規約」の一部変更について(2022年10月11日)
なお、NHKでは受信規約の一部変更にあたって視聴者や事業者などから寄せられた意見と、それに対するNHKの考えを、経営委員会のWebサイト上で公開した。意見募集期間は10月12日から11月10日までで、意見総数は155件。内訳は、放送事業者等団体が5件、個人が150件となっている。
この中には、料金の徴収方法や支払い方法といった現行制度のほか、上記の割増金についても多数の意見・主張と、それに対するNHKの考え方が記載されている。割増金を2倍とした理由は、「鉄道営業法や電気供給約款など国内類似法制度の水準を参考として、総務省令で定める上限である所定の受信料の2倍に相当する額に規定した」とのこと。
また、NHKの放送番組を“スクランブル化”すればよい、という意見に対しては「放送法でNHKに求められている『公共の役割』と相容れないものと考えている」との考え方を示している。