「女性が薄毛になる原因」はご存知ですか?改善方法も解説!

写真拡大 (全7枚)

薄毛は見た目に大きく関わるため、女性にとっても気にする方の多い症状です。特に年齢を重ねれば、そのリスクは高くなっていきます。

年齢の問題なら仕方ないとあきらめている方も多い中、なぜ髪が薄くなってしまうのかと悩んでいる方もいるでしょう。

そこで本記事では、女性の薄毛の原因を解説します。薄毛の種類・改善方法・薬の種類もご紹介するので参考にしてください。

薄毛に悩む女性は多い


薄毛は男性がなりやすいものと感じている方は多いですが、実は女性にも多く、年齢とともに悩まれている方は増えていきます。女性の約10人に1人は悩んでいるといわれているのです。薄毛は多くの方が原因は加齢にあるものと思っていますが、実は原因は加齢だけではありません。他にもさまざまな要素によって引き起こされているのです。さらに、病気の可能性もあり、主な病気としては次のようなものが挙げられます。

びまん性脱毛症

女性男性型脱毛症

びまん性脱毛症とは、部分的な薄毛ではなく、徐々に全体的に髪が減っていく症状です。女性男性型脱毛症は、女性ホルモンと男性ホルモンのバランスが崩れることで発症する脱毛症のことです。このように、さまざまな薄毛や脱毛症から多くの女性が悩んでいます。

女性が薄毛になる原因


髪が薄くなることによって悩んでいる女性は、非常に多いです。一方で、その原因をしっかりと把握できている方は少ないです。多くの方が加齢によるものと思っています。もちろん、加齢によるものも多いですが、他にもいくつかの原因があるのです。ここでは、女性の髪が薄くなる原因をご紹介します。

女性ホルモンの減少

女性の髪が薄くなる減少は、体内の女性ホルモンの減少によって引き起こされます。女性ホルモンが減少するタイミングは、次のような時期が代表的です。

生活習慣が乱れているとき

産後

生活習慣が乱れているときには、女性ホルモンの分泌が減少するといわれています。女性の髪は、女性ホルモンと男性ホルモンのバランスによって成り立っているため、ストレスなどでバランスが乱れることで薄毛に繋がるのです。女性ホルモンの減少を招く生活習慣の乱れは、睡眠不足・暴飲暴食・過度なダイエットなどによって引き起こされます。これらの質が低下すると、身体が弱って、ホルモン分泌が十分に作られません。
また、出産後も女性ホルモンの分泌が落ちてしまうタイミングです。通常、妊娠中は女性ホルモン分泌量が増加します。しかし、これは一時的であり、出産後は反対に女性ホルモンの分泌が減少してしまうのです。男性ホルモンとのバランスが崩れ、髪が薄くなってしまうのです。特に産後3ヶ月~半年の間は抜け毛が増えるタイミングといわれています。しかし、しばらくするとホルモンバランスは正常に戻り始めるため、1年半程度経過すると正常の状態に戻るといわれています。

ストレス

ストレスも大きな原因のひとつです。ストレスを受けていると、自律神経の乱れ・血行不良などを引き起こし、これらが薄毛に繋がります。通常、髪の毛に必要な栄養素は、血液によって毛根まで届けられます。しかし、ストレスを原因として血行不良が起きると、十分な栄養が髪に届けられません。そのため、上手く髪が育たず、抜け毛を招くのです。ストレスをためる要因としては、仕事など以外にも先述したような出産の不安や出産後のストレスも大きく関係します。さまざまな要因が重なって、ストレスを感じてしまうのです。

加齢

加齢によって髪が薄くなることも多いです。年齢を重ねると女性ホルモンの減少によって、ホルモンバランスが乱れます。個人差はありますが、一般的に30代半ばから薄毛が気になり始めるといわれています。多くの女性が、年齢を重ねることで、ホルモンバランスの乱れを原因として発症する可能性があるのです。また、女性の場合は、閉経も女性ホルモンが急激になくなるタイミングです。そのため、閉経を機会に頭皮全体で髪が薄くなる場合があります。
また、女性の髪は年齢を重ねると、次第に細く・軟毛化します。生えてきた髪が弱いために、つむじ・生え際が透けて見えるようなこともあるのです。特に40代~50代の女性に発症が多い、女性男性型脱毛は、こういった原因から発症する場合が多いです。

病気

病気によって薄毛が引き起こされるケースもあります。次のような病気が代表的です。

甲状腺機能異常

鉄欠乏性貧血・亜鉛欠乏

甲状腺機能亢進では代謝が亢進するため抜け毛が多くなり、甲状腺機能低下では髪の毛が生えにくくなります。また、鉄不足や亜鉛の欠乏も薄毛の原因となります。いずれの病気も病気を治療することで薄毛の改善が期待できますので、これらの病気を念頭におくことは重要です。

女性の薄毛の種類


複数の原因によって引き起こされる髪の問題ですが、女性がかかる脱毛症はひとつだけではありません。さまざまな種類があり、次のようなものが代表的です。

女性男性型脱毛症

びまん性脱毛症

休止期脱毛

牽引性脱毛症

円形脱毛症

脂漏性脱毛症

女性男性型脱毛症は、先述したように、女性ホルモンの減少に伴うホルモンバランスの乱れから起きる症状です。40代~50代の女性に発症する場合が多い点が特徴として挙げられます。また、頭頂部の髪が減少し、全体的に地肌が透けてくるような状態も特徴です。完全に髪が抜け落ちず、うっすらと残るような見た目となることから、見た目を気にする方も少なくありません。
びまん性脱毛症は、髪全体で髪が減っていくといった症状が見られます。抜け毛が増えたり、分け目が広がったりといった変化が初期症状として現れますが、少しずつ進行するためなかなか気づけないことが多いです。その他の症状としては、髪が細くなる・ボリュームが減る・ツヤがなくなるといったものもあります。休止期脱毛は、急性休止期脱毛・慢性びまん性休止期脱毛・慢性休止期脱毛の3種類にわけられます。それぞれ、原因・症状が異なるため注意が必要です。急性休止期脱毛の場合、原因はストレス・出産・ピルの内服・中止などが挙げられます。数ヶ月で急速に髪が薄くなる症状です。
慢性びまん性休止期脱毛は、慢性的な全身疾患・過度なダイエット・貧血などによって引き起こされます。半年以上にわたって、髪全体が薄くなる点が特徴です。慢性休止期脱毛は、比較的若い女性に起こる症状です。つむじ・側頭部などで髪の密度が低下していきますが、原因は分かっていません。牽引性脱毛症は、先述したような原因とは異なります。髪を強く縛る・まとめるなど頭皮に過度な負荷がかかった状態のヘアアレンジを、長時間続けることで現れる症状です。
その他にも、円形脱毛症脂漏性脱毛症などもあります。円形脱毛症は、自己免疫疾患によりコインサイズの円形に髪が抜けてしまう症状です。脂漏性脱毛症は、過剰に皮脂が分泌されることで発症します。皮脂が毛穴を塞いでしまうことで炎症を起こし、髪が抜けます。このように、女性の髪が薄くなるといっても、いくつもの症状に分けられるのです。

女性の薄毛の改善方法


女性の髪が薄くなる問題は、さまざまな原因・症状が関わっていることをご紹介しました。誰しもなる可能性がある問題ですが、改善方法もあります。改善方法を行えば、徐々に髪の状態も良くなり、症状も緩和するでしょう。ここでは、髪のトラブルの改善方法をご紹介します。

生活習慣の見直し

自分でできる改善方法として、まずは生活習慣を見直すことです。髪の健康を維持させるためには、身体を健康にする必要があります。そのため、ストレスをためない・バランスの良い食事・十分な睡眠をとることが大切です。ストレスはホルモンバランス・自律神経の乱れを引き起こす原因となるため、適度な運動などを行い、ストレス発散をしましょう。また、バランスの良い食事で、髪に必要な栄養素を摂取することも重要です。髪の成長に必要な栄養素としては、タンパク質・ミネラル・ビタミンなどが挙げられます。食事からでは上手く摂取できないようであれば、サプリメントなどを上手く利用しましょう。
髪に関係ないと感じる方も多いかもしれませんが、十分な睡眠をとることも髪の成長には必要です。髪を強く・太くするには成長ホルモンが欠かせません。この成長ホルモンは、深く眠っている際に分泌されます。そのため、睡眠を十分にとることが大切なのです。

薬を処方してもらう

生活習慣を見直すといった自分でできる方法の他にも、医療機関を受診して、薬を処方してもらう方法も有効です。処方される薬は、次のようなものが挙げられます。

パントガール

ミノキシジル

テスピロノラクトン

パントガールとは、育毛の補助をしてくれるサプリメントです。このサプリメントによって、髪の成長に必要なアミノ酸・タンパク質などを補給します。ミノキシジルとは、発毛促進を行える治療薬です。毛包に作用して、細胞の増殖・タンパク質の合成を促進する効果があります。また、血流の促進効果があり、これにより発毛を促すという仕組みです。パントガールとの違いは、発毛・育毛に直接つながる成分が含まれている点です。
スピロノラクトンには、抜け毛抑制の効果があります。スピロノラクトンは、抗男性ホルモン作用があり、男性ホルモンを抑制してくれます。女性の髪の悩みには、女性ホルモンと男性ホルモンのバランスの乱れがあるため、男性ホルモンを抑えることで症状緩和に繋がるのです。ホルモンのバランスが整い、ヘアサイクルが正常化し、抜け毛を予防できます。どの薬を用いるべきかは、症状の内容・悪化具合によっても異なるため、医療機関を受診の上で処方してもらいましょう。

女性の薄毛の原因に関するよくあるQ&A


髪が薄くなる・抜けるという同じ症状であっても、その抜ける原因などは同じではありません。そのため、治療内容も異なります。改善に向けて取り組むためには、正しく知識を身につける必要があるでしょう。ここでは、女性の薄毛の原因によくあるQ&Aについて、ご紹介します。

朝のシャンプーは薄毛の原因になりますか?

朝のシャンプーが原因となるわけではありませんが、過度なシャンプーは髪を薄くする原因につながります。シャンプーは、頭皮の汚れを取るために必要な行為です。しかし、清潔を保とうと何度もシャンプーを行うと、頭皮に必要な皮脂まで取り除いてしまいます。皮脂がなくなると、頭皮の乾燥・炎症・かゆみ・フケなどの状態を招き、これが脱毛に繋がってしまいます。朝のシャンプー限定の話ではなく、過度なシャンプーが頭皮を痛め、抜け毛を促進してしまうのです。

ダイエットは薄毛の原因になりますか?

適度な運動を行うなどでダイエットすることは、生活習慣を見直す上で大切です。しかし、過度なダイエットを行っていると薄毛を進行させます。過度なダイエットの場合、女性ホルモンの減少を招く可能性があります。そうすると、ホルモンバランスが乱れて髪が抜けてしまうなどを引き起こす可能性があるのです。また、無理なダイエットにより、必要な栄養が十分に取れないという状況が起きる可能性もあります。十分な栄養がなく、弱い髪しか生えてこず、正常に育たなくなるのです。

育毛剤・発毛剤を使用しても良いですか?

薄毛の対策・治療として育毛剤・発毛剤を使用しても問題ありません。しかし、使用の際にはきちんと用法・用量を守って使用しましょう。特に、男性の育毛剤を女性は利用してはいけません。これは、男性向けに開発されたものであり、女性には刺激が強い可能性があるためです。刺激が強すぎて、頭皮にダメージを与える要因にもなります。発毛剤・育毛剤の使用は問題ありませんが、きちんと使用方法などを守ることには注意が必要です。また、育毛剤・発毛剤の中でも、市販されているタイプは入手しやすい点が特徴です。一方で、万人に使用できるように作られている関係上、高い効果が見込めない場合もあります。そのため、きちんと症状に合わせた効果の高い育毛剤・発毛剤を使いたいと考えるのであれば、専門の医療機関に相談して、処方してもらうようにしましょう。

編集部まとめ


薄毛は男性だけの問題ではなく、女性にとっても大きな問題です。見た目にも関わるため、できるだけ発症したくないと考える方は多いでしょう。

しかし、年齢・ストレスなど、髪のトラブルは誰しも発症する可能性があります。そのため、原因・改善方法など詳しく把握し、早めの対処が大切です。

万が一、少しでも異変を感じたら専門の医療機関に相談しましょう。迅速な対処が、髪の悩み解決を早めてくれます。

参考文献

女性の薄毛の原因は?|大正製薬商品情報サイト