寝室は毎日の疲れをいやす場所。そんな空間はできるだけ落ち着く空間にしたいもの。今回は「50代の布団の持ち方、捨て方」をメインテーマに、すっきり暮らす5人が実践している寝具まわりを片づける6つのコツをご紹介します。

50代から、寝具まわりをすっきりさせるコツ

毎日気持ちよく眠るためにも、寝室はできるだけすっきりとさせたいもの。でも、ついつい枕元やサイドテーブルなどに余計なものを置いてしまいがち…。そこで、50代からの寝具まわりのものの持ち方について、5人の方が実践している秘策をまとめました!

【写真】義母が持っていた大量の布団

●義母の持っていた大量の布団を整理〜小林志保さん

整理収納アドバイザーの小林志保さんは、アラフィフ世代ながら、義理の親との同居生活を送ること15年。親との暮らしの中で実践されている、寝具の整とん方法とは?

同居をするということはものの量が2倍になってしまうということ。個人の自室はよいとして、共有スペースだけは適正量などのルールを決めたり、2世帯分のものの管理は相手の気持ちとのすり合わせも必要です。

小林さんが同居を始めた頃、義母が持っているもので一番衝撃的だったのは布団の数。
10セット以上の寝具は、押し入れからはみ出し、敷布・掛布・毛布・シーツなどは身長を超えるほどの高さに積み上げられていました。

ものを減らすためには「なぜ増えてしまったのか?」という原因を知ることが大切。

義母が布団を大量に持っていたのは、家族を持った子どもたちが帰省する際に「布団が足らなければ可哀想だから」という優しい気持ちから、年に一度は新しい布団を購入していたことに原因がありました。

そこで、押し入れという枠から適正量を決め、布団のレンタルという方法で足らない分は補えることを伝えたといいます。

ものの収納を考える時に必要なのが「それはいつ、だれが使うもの?」ということ。

上段2組の布団は、いつだれが来てもいいように出しっぱなしに、そのほかの布団は、収納ケースに敷布と掛布をセットにして収納。

同居生活のものの管理は住んでいる家族のことだけではなく、時々来訪してくる義兄妹のことまで考えながら収めていくとより楽な暮らしになりますよ。

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●捨ててよかった。大きくて重たい布団〜原田さよさん

50代のブロガーの原田さよさんは、50歳のときに息子を亡くし、遺品整理をしたのをきっかけに、家のものを片づけはじめたと言います。それは一体…? 詳しく伺いました。

50代のうちに捨てておいてよかったと思うものが2種類ありました。いずれも、大きくて重たいもの。ひとつが、来客用の布団。もうひとつが、使わなくなった家具や、使えるけれどサイズを小さくした方がいいと思った家具、目的があって処分しないといけなくなった家具でした。

大きくて重たいものは、年齢を重ねれば重ねるほど「捨てたいと思っても、捨てるのが大変になってくるもの」です。体力、気力、握力がある50代のうちに、手放しておいてよかったと思っています。

来客用の布団といっても、高級なものではありません。

その来客用の布団を最後に使ったのは、10数年前。体調の悪くなった義母をわが家へ呼び、しばらく見守ったときでした。それ以来まったく使うチャンスがありませんでした。

ただ、来客用だった布団の手入れは続けていました。しかし、“使わないもののために手入れを続ける”というのが、もうしんどくなりました。さらに、その布団は、押入れのなかでけっこうな場所を取っていました。

「これがなければ、もっと必要なものを入れられるはず」そんな理由から、思いきって手放しました。もしその後どうしても必要になったら、割高でもレンタルするか、もっと軽くて扱いやすい今どきの布団を買おうと決めました。

 

みなさんも、もし「もうあの布団はいらないかも」「あの家具がなければ部屋が広く使えるだろうな」と思っておられたら、手放すことも視野に入れてみてください。

もったいなくて無理…と思う場合は、目標や目的を先に考えてみてはどうでしょう。目標や目的がはっきりしていれば、捨てたいのに捨てられないという迷いが消えやすくなりますよ。

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●収納場所を圧迫する寝具を処分するコツ〜若松美穂さん

最近、母と一緒に寝具を整理をしたカウンセラー・エッセイストの若松美穂さんには、寝具を処分する際の4つのコツを教えてもらいました。

(1) 布団を捨てる「理由」を挙げて自分を納得させる

まだ使うことができるものを捨てるには勇気がいります。今はなき実家から持ってきたものもあり、なにか思い出を捨てるようなそんな気持ちにもなります。

ですが、コロナ禍以前には、娘のお友達が3人、5人と泊まりに来ることがありましたが、そんな機会も減ってしまった今、わざわざ家事労働が増える古いもの(重い・大きい・乾きにくい・毛玉ができやすい)を取っておく必要もないという結論に。そこで、布団の処分を決意しました。

(2)水分を吸収する寝具はカットして再利用

その中で、3枚だけキープしました。もちろん「捨てる前提」です。

水分の吸収がよさそうなものは大きめにカットして、雑巾代わりに再利用するんです。

(3) いらないヒモをつなげると、大物の処分に便利

捨てるときに利用するヒモも再利用品。捨てるものだから、いらないヒモ類をつないで使っています。

運びやすいよう持ち手をつけてスッキリとするのがポイントです。

(4) 布団の近くにいらないものが隠れてないか確認する

ついでに、いらなくなったプリンターも捨てて、これだけの量がなくなったので、押し入れの一部がスッポリとあきました。目に見えてスペースがあくと、達成感がありますね。

これから社会人になる娘も、先を見据えて部屋を改造するらしいので、わが家のすっきり旅はまだまだ続きそうです。

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●重い布団袋を捨て無印良品のケースにチェンジ〜若松美穂さん

片づけは1か所やり始めると、「あちら」も「こちら」も気になることも。 カウンセラー・エッセイストの若松美穂さんは、不便だなと思っていた布団袋を見直したことについて教えてくれました。

これまではかなり大きな布団袋に客用布団を収納していました。

ですが、70代の母も50代の私も、重いものを引っぱり出すのが大変になってきていました。そこで布団の数を減らし、客用の敷布団と掛布団は袋に入れず、すのこにのせるだけにしました。ホコリ除けにカバーをかけています。

また布団を整理したため、大きな収納袋も不要になったので処分することに。

代わりに、季節替え用の毛布やタオルケット収納のために、取り出しやすい大きさで、ある程度形がキープされる真四角に近い形状の無印良品の収納ケースを購入しました。

種類も豊富なこの商品。高さの低い長方形のケースは立てて収納したりもできるので、押し入れの高さが有効利用できて、助かっています。

ご自宅の布団収納を見直す際、ぜひ参考にしてみてくださいね。

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●寝室の「捨てていいもの」〜筆子さん

50歳から本格的にミニマムな暮らしをスタートさせたという、カナダ在住のミニマリストでブロガーの筆子さん。寝室をすっきりさせるコツを教えてもらいました。

まず、枕を持ちすぎていないかチェックしてください。

いちばんしっくりくる枕を追い求めて、まめに枕を買い換える人も多いと思いますが、新しいのを買ったら、古いほうは処分しましょう。古い枕はカビやダニの温床になります。私は、2014年の初めに木枕を買って、もう8年以上使っています。枕はこれ1つだけですし、枕カバーも不要なので、ものが増えません。

抱き枕やクッションなど、枕と似ている、やわらかい物体がベッドにたくさん転がっていたら、そちらも捨てましょう。

寝間着も見直しましょう。洗い替えをすることを考えると、春夏用2着、秋冬用2着あれば、十分だと思います。私は通年で1着のパジャマを使っていましたが、1着だけだと傷みが激しいので、最近は通年で2着に変えました。

パジャマ代わりにしている部屋着や古着もそんなにたくさんはいりません。着ない服は全部「部屋着にするから」と言ってなかなか捨てない人がいますが、着るのは自分ひとりだけです。使いきれる範囲にとどめましょう。

そのほか、枕元やベッドサイドテーブルに置いてある細かいものは、必要なものだけ残して、全部撤去しましょう。

快眠グッズを買い込む人がいますが、寝る場所にごちゃごちゃものを置かないほうが、結果的によく眠れますよ。眠れないなら、ものにたよるのではなく、生活のリズムを整えることから始めましょう。

すっきりした寝室にするために重要なのは、

・睡眠に関係ないものは寝室に置かない

・できるだけ視覚的ノイズを減らす

・ものに頼らない

この3つです。生活する部屋が寝室を兼ねているときも、ものはできるだけ減らしましょう。寝る前に、部屋を片づけていったんリセットするのもいいですね。

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●収納つきのベッドを有効活用〜酒井マサコさん

いつか来るかもしれない一人暮らし。そんな暮らしを心地よく工夫している人がいます。 それは、50代で都内ワンルームマンションに住む酒井マサコさん(59歳)。すっきり暮らす秘訣を教えてもらいました。

チェストやベッドなどの大型家具は、コンパクトな暮らしには合わない、と考えがちです。 ふたりの子どもが独立してから3回住まいを替えた酒井マサコさん(正社員営業職)のお宅はダイニングテーブルもソファもないすっきりとしたワンルームです。
ですが、30年以上前から使っているチェストやベッドだけは手放さず、大切に使い続けています。その理由は収納力。どんなふうにこれらの家具を活用しているのでしょうか?

約30 年間愛用しているドイツ製のセミダブルベッド。マットレスの下は広い収納スペースになっています。
「息子が使っていた剣道の竹刀や娘のひな人形など思い出の品々、そして子どもたちが泊まりに来たときに使う布団やバスタオルなど、かさばるものはすべてここに収納。押し入れ代わりですね」

大きな収納力のある家具があれば、普段使わないものはしまっておけるので、部屋の見た目もスッキリとした生活を送ることができますね。

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