掲載:THE FIRST TIMES

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■高い技術と独創的なプレイヤビリティがせめぎ合う、このバンドにしか生み出せないロックミュージックで“ユニゾン×タイバニ”原点の曲を表現

キャッチーかつアグレッシブなメロディ、そして、緊張感と解放感が交互に訪れるバンドサウンドによって、熱烈な支持を得ているロックバンド“UNISON SQUARE GARDEN(ユニゾンスクエアガーデン)”が『THE FIRST TAKE』に初登場。代表曲の一つである「オリオンをなぞる」を斎藤宏介(Vo&Gu)のアカペラからはじまる特別アレンジで披露した。

斎藤宏介(Vo&Gu)、田淵智也(Ba)、鈴木貴雄(Dr)によって2004年に結成されたUNISON SQUARE GAREDN。2008年にメジャーデビューを果たし、透明感と鋭さを共存させた斎藤のボーカル、緻密にして奔放な3ピース(ギター、ドラム、ベース)のアンサンブルを武器に、ロックシーンを駆け上がった。
「リニアブルーを聴きながら」(2012年/映画『劇場版 TIGER & BUNNY -The Beginning-』主題歌)、「シュガーソングとビターステップ」(2015年/アニメ『血界戦線』のEDテーマ)、「春が来てぼくら」(2018年/テレビアニメ『3月のライオン』OPテーマ)などのヒット曲によって幅広いリスナーに訴求すると同時に、ライブでは圧巻のパフォーマンスを披露。攻撃性とポップネス、抑制と解放といった相反するファクターを同時に感じさせてくれる演奏はもちろん、MCはほとんどなく、ただただ音楽だけを打ち鳴らすステージは、数多くのロックファン、バンドキッズを魅了し続けている。

今回『THE FIRST TAKE』で演奏された「オリオンをなぞる」は、2011年にリリースされた楽曲。TVアニメ『TIGER & BUNNY』OPテーマに起用され、ここからユニゾンと“タイバニ”のコラボがはじまった。「リニアブルーを聴きながら」(2012年/映画『劇場版 TIGER & BUNNY -The Beginning-』主題歌)、「harmonized finale」(2014年/映画『劇場版 TIGER & BUNNY -The Rising-』主題歌)、そして「kaleido proud fiesta」(2022年/アニメ『TIGER & BUNNY 2』OPテーマ)に続く“ユニゾン×タイバニ”の起点が「オリオンをなぞる」であり、言うまでもなく、バンドのキャリアにとってもきわめて重要な楽曲だ。

最初に映し出されたのは、ギターを持ち、マイクの前に立つ斎藤。続いて鈴木、田淵の姿も映される。ギターでコードを軽く鳴らし、一瞬のブレスの後に聴こえてきたのは、“オリオンをなぞる こんな深い夜”。斎藤がサビのフレーズを一人で歌い上げ、“「ココデオワルハズガナイノニ」”というラインを紡ぎ終わる直前、鈴木がビートを刻み始め、田淵のベースラインとともにバンド・サウンドが立ち上がる。
あとはもう、いつも通りのユニゾン。爆発的なグルーヴと繊細なフレーズを併せ持った鈴木のプレイ、ボーカルの旋律と絡みながら楽曲をドライブさせる田淵のベースライン、そして、シャープなフレーズを響かせながら、ドラマティックなメロディを描き出す斎藤のギター&ボーカル。高い技術と独創的なプレイヤビリティがせめぎ合い、このバンドにしか生み出せないロックミュージックへと結びつく―この映像を観れば、ユニゾンの魅力をダイレクトに実感してもらえるはずだ。
普段のライブと違うのは、コーラスやフレーズの細部まで聴き取れること。シンプルな感想で申し訳ないが、“こんなレベルの高いことをこんなにカッコよくやれるのか!”と改めて思った。