あなたはどんな交通違反で捕まった?「ちょいミス」が多い!? キップ切られた違反の実態とは?
「私はこれで切符を切られました」一体どんな違反?
秋の行楽シーズンを迎え、約3年ぶりに行動制限がない状況ということもあり、遠出を計画している人も多いのではないでしょうか。
しかし、ここで注意したいことがあります。楽しいドライブということで、浮かれ気分で走行してしまうと、思わぬところで交通違反を犯し違反切符を切られてしまうことも。そうなるとせっかくの楽しい旅行やお出かけ気分も一気にトーンダウンしてしまいます。
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一体どんなシチュエーションで違反になりやすいのか、実際に違反切符を切られたシチュエーションを紹介します。
●「通行帯違反」
高速道路を走行中に「通行帯違反」で覆面パトカーに違反切符を切られたSさん(50代・男性)。
平日の午後、家路を急ぐあまりに追越車線をちょっと長めに走行し、車線変更しようとした途端、後続の覆面パトカーのパトランプが点灯、違反切符を切られたそうです。
「追越車線とはいえ、制限速度もそれほど超過していませんでした。ただ道が珍しく空いていたので、ついつい長く走りすぎたのかもしれません。
飛ばしてなかっただけに車線変更を早めにしておけば……。またゴールド免許はお預けです」
通行帯違反は、追い越しが終わって元の車両通行帯に戻ることができるにもかかわらず、そのまま追越車線を通行し続ける違反で、高速道路上では「最高速違反」に次いで多い違反です。
対処法は、追越車線は前走車を追い越すときだけ走行し、「走行車線をメインで走る」ことに尽きます。
ただし、渋滞などで前が詰まりノロノロ運転の場合は、追越車線から無理に走行車線へ変更しなくても取り締られることはないようです。
道が空いている深夜や早朝に高速を利用しようと考えている人はお気を付けください。
●「一時停止違反」
取り締まりで狙われやすいのが「一時停止違反」です。なかでも脇道からの合流では「止まった」「止まっていない」で警察官と揉める人も多いようです。Hさん(30代・男性)もその1人。
「主要幹線道路への信号のない丁字路で、右からほかのクルマが来ないことを視認し、合流した途端に警察官が追いかけてきました。
こちらは一時停止と目視したことを主張しましたが、結局は違反切符を切られる結果に。だいたい多くのクルマが厳密に一時停止を守っているかも疑問ですけどね」
その場で見張っていた警察官からすると、ちゃんと止まっていなかったという判断だったのしょう。
最近はドラレコ装着車も増えているので、不服であれば映像を証拠として争うこともできるようになりました。
対処法としては、とにかく「停止線前でしっかり停止すること」です。
一時停止は、信号がなく、見通しの悪い交差点など、出会い頭の事故を防ぐために定められており、安全という意味でも停止しなければなりません。
またこれに関連するのが「歩行者妨害」です。これも信号のない交差点などで取り締られることが多いのですが、歩行者が来ているのにクルマをジリジリと前に出していくのはアウト。
確かに信号機がなくて歩行者がなかなか途切れない状況では、なんとか割り込みたくなるものですが、やはり、歩行者がいないことを確認できるまで待つのが安全です。
●「通行禁止違反」
初めて行く行楽地では土地勘もなく、ナビ頼りの運転になりがちです。
とくに都心は道路も複雑で、他県から東京に遊びに来た人が悩むのが、一方通行の多さや細い道が多いことです。
そんな東京の一歩通行地獄にハマってしまった経験を語ってくれたのはSさん(40代・男性)。TVで見かけたお店に行こうと、世田谷区の裏道に入った瞬間「一方通行地獄」に。ナビ画面に集中しすぎて標識を見落とし、巡回中の警官に違反切符を切られたそうです。
「東京はほかの街以上に道路が複雑で、交通違反で捕まらなくても行きにくいです。
駐車場が少ないうえに駐車料金も高く、目的地周辺で停められないことがほとんどなので、東京の人が電車で移動する意味がやっとわかりました」
年間570万件以上! 違反数が多い上位5つは?
警察庁は「令和3年中の交通死亡事故の発生状況及び道路交通法取り締まり状況等について」において、2021年に発生した交通事故の詳細を発表。
2021年の道路交通法違反の取り締まり件数は575万1798件と、全国で毎日1万5758件もの違反が取り締られています。ただし、1980年代の取り締まり件数は年間1300万件を超えていたというので、違反自体の数はかなり減少しています。
では、現在、どのような違反で捕まることが多いのでしょうか。違反数の多い上位5つを紹介します。
交通違反でもっとも多いのが「一時停止違反」で、2021年度は160万4972件も取り締まりを受けている結果になっています。
次いで「最高速度違反」。とくに高速道路では違反の代表例として扱われていますが、2021年度の違反件数は116万2420件でした。
さらに、「通行禁止違反」では75万950件も検挙されています。いわゆる「一方通行への逆侵入」や「指定方向以外の走行」がこれに当たりますが、道路標識を見落とすというよりも、ここに時間指定が加わり、昼間は右折禁止といった標識を見落としてしまうことが多いようです。
そして、意外にも多いのが「信号無視」で63万5485件。さすがに交通量の多い時間での違反は少なそうですが、早朝や深夜などでは信号をうっかり見落としてしまうことがあるのかもしれません。
また、すでに禁止されてだいぶ時間が経過しているにもかかわらず違反件数が多いのが「携帯電話等の使用」による違反。
携帯電話は生活になくてはならないもので、とくにスマートフォンが主流になってからは通話だけでなくメッセージのやり取りやナビアプリの操作など、走行中に使ってしまいがちですが、注意力が散漫になることから危険な行為だといえます。
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実は落ち着いて行動すれば防げる「ちょいミス」による交通違反がほとんど。「最高速度違反(スピード違反)」も、昔のような何十kmもオーバーするというより、時速10kmから20km程度の速度超過で切符を切られることが多いようです。
ただし、ちょっとしたミスや違反が大きな事故につながることがあるため、やはり日頃から交通ルールを守ることが大切だといえそうです。