豊洲駅も増線するようで。

東西線の混雑緩和にも寄与


東京メトロ有楽町線の17000系電車(伊藤真悟撮影)。

 東京都都市整備局が、都市高速鉄道第8号線、いわゆる東京メトロ有楽町線の分岐線(豊洲〜住吉)に関する資料を公表。その概要が徐々に明らかになってきました。この分岐線は、その起終点(計画)をとって「豊住線」とも呼ばれます。

 8月下旬にかけ開催中の住民らを対象にした説明会では、途中駅の位置のほか、整備効果や建設工法などについても言及されています。これによると、豊洲〜住吉間の所要時間は約9分に。現行は最短でも2回の乗り換えを要し、その所要時間は約20分です(豊洲〜月島〜清澄白河〜住吉)。

 また、既存路線の混雑緩和にも寄与します。豊住線は途中で東京メトロ東西線と交差しますが、これにより東西線の木場〜門前仲町間における混雑率は180%になるとのこと(現行199%)。そのほか、輸送障害発生時には代替路線として機能することも期待されます。

 トンネルなどの掘削方法を見てみます。駅部は開削工法が、その中間は、千石(仮称)〜住吉間のみに単線シールド工法が、そのほかの区間に複線シールド工法がそれぞれ採用されます。住吉駅は、開業当時から豊住線が発着することを見越して駅が建設された経緯があり、それぞれ地下3階および4階に接続するため、単線シールド工法が予定されているのです。

 中間駅は箱型のトンネルとなり、その幅は約11〜19m。線路のあいだにプラットホームを設ける1面2線の島式構造です。駅間部は、単線シールド区間が約7m、複線シールド区間が約10mとなる予定です。

 豊住線について東京都都市整備局は、「広域的な地下鉄ネットワークが形成されることで、国際競争力強化の拠点である臨海副都心と、都区部東部の観光拠点などとのアクセス利便性が向上し、沿線における地域の活力や魅力の向上が期待されます」としています。