2023年3月の開業に向けて建設が進む相鉄・東急直通線「新横浜駅(仮称)」の内部に入ることができました。工事はまさに大詰めを迎えています。

ANA・JRTTのイベントで公開実施

 JRTT(鉄道・運輸機構)が整備主体となり、2023年3月の開業に向け相鉄・東急直通線「新横浜駅(仮称)」の建設が進んでいます。ANA(全日空)とJRTTが2022年8月20日に共同開催したツアーイベントでその内部を見ることができました。JRTTの担当者によると、「一般の方にイベントとして現場をお見せすることも初めてですし、2022年7月に実施された締結式を除いて、報道陣も入ったことはないと思います」という貴重な機会です。


相鉄・東急直通線「新横浜駅(仮称)」の様子(乗りものニュース編集部撮影)。

 新横浜駅において東急・相鉄新横浜線がつながることで、相鉄線から都心を介して東武線や西武線などと線路が1本に。また、新幹線との接続をはじめとする首都圏の鉄道路線のネットワークの利便性が大きく広がります。

 その相鉄・東急直通線の新横浜駅は、駅前の主要道路「環2」こと環状2号線の地下に建設中。駅部の延長は325.5m、駅舎は最大幅28.5m、ホームは地下4階で、深さ約33m(およそ建物9階分)と非常に“深い構造”が特徴です。

 前出の通り同線のレール締結が7月に行われたばかりで、工事は現在、まさに佳境を迎えています。駅部も同様で、改札の機器などはまだ設置されていないものの、レイアウトは決定済みとなっており、改札機を置く場所の印や、券売機を置くためにくり抜かれた壁なども見ることができました。

いよいよホームへ…こちらはかなり「駅」!

 その一方で、改札階にある駅の乗り換え案内板などはすでに設置されており、もう「駅らしく」なっています。また、東急側である日吉方のコンコースはシックなデザインに、相鉄側の羽沢方はレンガ調となっているなど、2社の駅デザインのモチーフの差も感じることができました。


相鉄・東急直通線「新横浜駅(仮称)」の様子(乗りものニュース編集部撮影)。

 そこから階段で地下ホームへと下るにつれ、かなり完成された状況の新横浜駅が姿を現します。最下層のホームは、電光掲示板や駅員が状況を確認するモニターなどがすでに設置され、壁には「新横浜」の駅名標も掲げられています。一方ホームの案内板などは、まだ設置前となっており、枠のみが置かれている状況です。

 JRTTの担当者によると、現在この駅はホームなど運行系は8割程度、建屋を含めると5割程度が完成しているとのこと。また今年中には試運転も実施される予定だそうです。