LRT 来年8月に全線開業 駅西側はコンセーレまで延伸
宇都宮市などが進める次世代型路面電車・LRTについて、佐藤栄一市長は17日、JR宇都宮駅東側を来年8月中に全線開業することを明らかにしました。また、駅西側への延伸区間は県教育会館近くまでとしています。
これは宇都宮市が市議会議員評議会の中で報告したものです。駅東側の開業を巡っては、当初は今年3月を予定していたものの、用地取得の難航や野高谷町の交差点の工事の遅れなどで2度にわたって延期となっていました。
この野高谷町の区間工事が来年3月までには完了する見通しとなったことから、市では国や県による認可手続きを経て来年8月には開業できると判断しました。
一方、工事が完了している区間で先立って運行を開始する「部分開業」については、一部の区間で通常の運行をしながら、開業していない区間での試運転や運転士の訓練を並行して行うことが人員体制の観点から困難であるとしています。
また、JR宇都宮駅の西側への延伸ついては、市は駒生1丁目にある県教育会館(コンセーレ)近くまでの約5キロメートルとすることを明らかにしました。路線沿いに多くの教育施設があることや地域の人口密度の高さなどから、十分な利用が見込めるとして区間を選定したということです。整備にかかる費用は約400億円となる見通しで、2026年中に工事に着手、2030年代前半の開業を目指します。市の試算によりますと、西側への延伸による経済波及効果は約810億円です。