夏になると、どこからともなく近づいてくる蚊。寝苦しい夜に耳元で蚊の羽音が聞こえると不快さが増し、ますます眠れなくなってしまいます。本記事では、夏の快適な睡眠のために行いたい蚊への対策5選を紹介します。

寝るときの蚊の対策方法5選

寝苦しい夏の夜に、蚊の羽音が聞こえたり、刺されてかゆみを感じたりすると余計に眠れなくなってしまいます。蚊に眠りを妨げられることなく、熟睡するための対策について解説します。

蚊の侵入を防ぐ
そもそも家の中に蚊がいなければ、寝ているときに蚊に悩まされることもありません。まずは、家の中に蚊を侵入させないために何ができるかを考えてみましょう。蚊が家の中に侵入する経路にはいくつかありますが、その一つが窓です。

夏は終日窓を開けているという人もいるでしょう。本来、窓を開けていても、網戸があれば蚊は入れません。しかし、窓を開ける際に、網戸のフレームとガラス窓のフレームがきっちり重なっていないと、隙間が生じてしまいます。

蚊はその隙間から侵入してくるため、網戸を使って窓を開放する場合は、フレームを隙間なく合わせるために全開にするようにしましょう。また、窓や網戸のレールにごみなどが溜まっていると、網戸の滑りが悪くなり、ぴったり閉め切ることができません。レール部分をこまめに掃除することも蚊の対策となります。

玄関ドアも蚊の侵入経路です。蚊は人が出入りするときに侵入します。そのため、窓や玄関などの開口部には虫除けを設置して、蚊の侵入を防ぐと効果的でしょう。

家の周囲に蚊の発生源を作らないようにすることも重要です。蚊はわずかな水たまりがあれば、そこに卵を産み付けます。庭やベランダにある鉢植えの鉢皿やペットボトル、雨どいなどは水がたまり、蚊の発生源になりやすい場所なので、水がたまらないように確認してみてください。

ただし、このような対策を行って蚊の侵入を減らせることはできても、完全に防ぐことは不可能です。1匹でも侵入すると刺されてしまう可能性はあるため、侵入されたときの対策も講じておきましょう。

ワンプッシュ系の薬剤を噴霧する
蚊が家の中に侵入してしまった場合は、薬剤の使用がおすすめです。蚊がどこにひそんでいても退治できます。

スプレータイプのワンプッシュ系は、持ち運びがラクなので1本あれば各部屋で使えて便利です。また、薬剤が素早く拡散するので即効性もあります。ペットや赤ちゃんがいても問題なく使えるタイプもありますが、金魚やメダカなどの水棲動物には有毒なため注意してください。

液体蚊取りや蚊取り線香を使用する
ワンプッシュ系の薬剤は手軽に使えて便利な反面、時間とともに効力が薄れてしまいます。持続的な効果を得たい場合は、液体蚊取りや蚊取り線香がおすすめです。

これらは、使用している間中、薬剤が空気中に供給され続け、窓を開けている部屋で使用する際にも効果が得られます。ただし、蚊取り線香は火を使うため、使用の際は火事に注意しましょう。マンション等集合住宅では蚊取り線香の使用を禁止しているところもあります。

体に虫除けを塗布する
屋外だけでなく、屋内でも体に虫除けスプレーを塗布しておけば蚊に刺されにくくなります。虫除けスプレーには、花や柑橘系の香りが付いているものや無香タイプ、肌に優しい低刺激タイプ、赤ちゃんも使えるタイプなどさまざまです。いずれも露出している肌部分に塗布すれば、蚊からの被害を防げます。

扇風機を稼働する
蚊は人間の体温や二酸化炭素を感知して近づいてきます。しかし、蚊は飛ぶ力がそれほど強くないため、風がある場所にはなかなか近づけません。そのため、人がいる場所に扇風機で風を送るようにすると、蚊に刺されにくくなります。

エアコンを使用している場合でも、扇風機やサーキュレーターを併用すると空気が循環して、冷房効果を高めることになるので一石二鳥です。ただし、体に直接風を当て続けると、冷えて体調を崩す原因になるため、扇風機の使い方には注意しましょう。

就寝中に蚊が侵入したときの対策方法

万全の対策をしているつもりでも、蚊はわずかな隙間をすり抜けたり、出入りする人にくっついたりして室内に侵入してしまうものです。ここでは、蚊が侵入した際の対策方法について解説します。

殺虫剤を噴霧する
就寝中に蚊の羽音が聞こえてきた場合など、近くにいることがわかっているときには、即効性のあるワンプッシュ系がおすすめです。薬剤が一気に噴霧されるため、ワンプッシュで仕留められる可能性があります。ただし、仕留められなかった場合に備えて、液体蚊取りを併用しておくと、ワンプッシュ系の効果が薄れてきても安心です。

一箇所だけ明かりをつけておびき寄せる
蚊の体長は3~5ミリメートル程度と小さく、脚も細く目立たないため、室内に侵入してもどこにいるのか見失ってしまうこともあります。

そこで、蚊を確実に退治するために、蚊の光に集まりやすい特性を利用しておびき寄せる方法もあります。部屋を暗くしたあとに懐中電灯やスマートフォンのライトなどで、一箇所だけ照らせば、蚊はそこに集まってきます。そのときを狙って退治するようにしましょう。

参考:網戸.jp 「虫はよく光に集まるけど、蚊もおなじように光に集まるの?」

寝ているときに蚊に刺されたら

寝ている間に蚊に刺されていることもあります。蚊の羽音で眠れないのも嫌ですが、朝起きて、刺されたところがかゆみを伴い赤く腫れているのを見るのも不快でしょう。

蚊に刺された場合は、かゆみに耐えられずに掻いてしまいがちですが、皮膚が傷付いたり、傷から雑菌が入ったりします。引っかき傷は痕になって残ることもあるので、なるべく掻かないようにしなければなりません。

そのために、蚊に刺されたら患部を水洗いして汗や汚れを落としてから、外用薬などを塗布しましょう。また、患部を冷やすとかゆみが抑えられ、腫れや炎症を予防する効果があります。早めに対処することが大切ですが、対処しても腫れがひかない場合は皮膚科を受診してください。

参照元:東京新聞 「虫刺され甘く見ないで 患部冷やしかゆみ抑える」

まとめ

蚊に刺されない環境づくりの第1歩は、蚊を家に侵入させないことです。ただし、完全に侵入を防ぐことは難しいため、侵入された場合の対策も講じておきましょう。

玄関や窓などの開口部には殺虫剤を置き、侵入された場合は即効性のある殺虫剤と持続性の高い殺虫剤を併用することが効果的です。それでも刺されてしまった場合は、早めに患部を洗い、外用薬を塗るようにしてください。