【連載】アニソン制作の実情を語る!『くノ一ツバキの胸の内』EDテーマプロジェクト『くノ一ツバキの音合わせ』スペシャル座談会 第1回:音楽・白戸佑輔×音楽プロデューサー・山内真治、西田圭稀×鈴木Daichi秀行×椿山日南子×ha-j
『くノ一ツバキの胸の内』EDテーマプロジェクト『くノ一ツバキの音合わせ』スペシャル座談会
欅坂46「世界には愛しかない」をはじめ、数々のヒット曲で知られる作曲家・白戸佑輔がゼネラルエグゼクティブクリエイティブプロデューサー(GECP=音楽制作総指揮)を務め、日本の音楽シーンの第一線で活躍中のクリエイターたちが集まった『くノ一ツバキの胸の内』のEDテーマプロジェクト『くノ一ツバキの音合わせ』。そのビッグプロジェクトの裏側に迫る企画連載シリーズの初回として、第1話〜第4話の楽曲を手がけた作家陣とプロデュースチームの座談会をお届けする。生々しく語られるアニソン制作の実情。全クリエイター志望者、必読!
アニソンの制作過程をエンタメに
――豪華な作家陣が集う企画が発表されたときは驚きましたが、その中心を白戸さんにお願いしたのは、なぜだったのでしょう?
山内真治(アニプレックス・音楽プロデューサー) きっかけは、白戸さんがアニメ音楽界隈の色々な作家さんたちと日頃からツイッターで和気あいあいとやりとりをしているのをよく見ていたことからなんです。こう言っちゃなんだけど、割とどうでもいい会話をよくしていたんですよ(笑)。でも、そうした会話の中に、例えば機材の情報のやり取りであるとか、音楽制作に関する深い内容もしばしば混ざっていた。あと、そうやって交流している方々の中に、同世代や若手の作家さん達だけではなくて、クリエイターとしての円熟期に入っている人たちもいたのが印象的だったんです。それもあって、大勢の作家さんに参加してもらう企画をやるなら、僕が人選するより白戸さんに声をかけてもらったほうが、色んな意味で幅が広くなっていいんじゃないかな?と。出来上がってくる曲はもちろん、白戸さんを中心にした制作過程の雰囲気も含めて、1つのエンタメにできそうな感じといいますか。「アニソンを作る人たちって、なんだか良い雰囲気で楽しそうだなぁ」と思ってくれる人が多いんじゃないかと思えたんです。
――そもそもさらに遡って、企画の始まりはどこから?
山内 『くノ一ツバキの胸の内』のアニメの企画が立ち上がったときに、アニプレックスの担当プロデューサーから、「登場人物が36人いて、全員が歌う曲を作りたいんですけど……」みたいな話をされまして。そのときはまだふんわりとしたアイデアだったので、こちらから、「36人分の歌を録るのって、予算面含めて色々な意味で大変だよ。同じ曲とオケ(伴奏)で、歌う人を変えていくつかのバリエーションを作る形にしても、それって正直今時あまり盛り上がらないし。それより予算少し上乗せしてもっと大きな効果を得られそうな方法を思いついたんだけど、こういうのはどうかな?」と、こちらから発案したのが、今の形でしたね。
白戸佑輔 元々僕のところには、劇伴とエンディングという形で依頼がきたんです。そこから打ち合わせをしていたら、「エンディングで面白い企画をやりませんか?」と山内さんからこの企画を提案されたのを覚えています。
――その時点で発表されたものと同じ企画内容だったのでしょうか?
白戸 最初はエンディングのバージョンごとにアレンジ(編曲)とBメロを別のものにするアイデアでした。イントロは全バージョン同じで、Aメロも同じ。Aメロのアレンジの違いで違うバージョンだとわかって、そしてまったく違うBメロに入り、また全曲で同じメロディのサビに戻って終わる。それが最終的には、Bメロとサビを同じにして、Aパートを変える今の企画の形になりました。作家の皆さんに声をかけるときには、それぞれ「ジャンル」が見える人たちにお願いしたいと考えてましたね。
――ジャンル、というと?
白戸 具体的な音楽ジャンルというわけではなく、その人ならではの得意技を持っているような人といいますか。ただ技術があるだけではなくて、「この人にお願いしたら絶対面白いものができる」と確信を持てるような、1つの強い個性を持った人たちに頼みたいと思ったんです。
――逆に今日お集まりいただたいた皆さんから見た、白戸さんの印象は?
鈴木Daichi秀行 飲み会によくいますね。
白戸 たしかに、集まりがあるとよく参加します(笑)。
鈴木 僕とは結構前からの知り合いで、白戸くんが作家として活動を始めた頃に初めて会ったんじゃない?たしか、白戸くんがスタジオを見学したいというので、一緒に行ったこともあるし。
白戸 ありましたねえ。そうです、昔からお世話になってます。
鈴木 で、まあ、しゃべりが面白い(笑)。いると飲み会が盛り上がる人。
ha-j そうですね。実は僕はこの仕事の前、飲み会でしか会ったことがなくて。だから未だに、素面で会った回数のほうが少ない(笑)。
椿山日南子 私は白戸さんの後輩です。大学も、事務所も。
白戸 気づいたら事務所にいた、みたいな(笑)。で、事務所の歓迎会かなにかの集まりで話していたら、僕の同級生の友達が先生で。お互いびっくりしたね。
椿山 そうなんですよ。色々な共通点がある先輩です。
これまでにない「ヤバい」企画
――企画へのお声がけがあったときはどんなご感想を持たれました?
鈴木 「ヤバいの考えたな」と思いました(笑)。白戸くんだけじゃなく、山内さんのことも結構昔から知ってるんですけど、同じ曲を、全部アレンジ違うバージョンで毎週流すって、そんな企画はこれまでほぼないはず。この仕事をやっているとカバー曲を手がけることはあって、それがほかのバージョンとアレンジを比べられることはありますけど、でも毎週TVで流れて、そのたびに比べられるってことはなかったかなと。めちゃめちゃ面白い、だけど、ふっと冷静になるとめっちゃ怖い! みたいな(笑)。
ha-j わかります!「いやもう、私でよければぜひぜひ参加させてください〜!」って、軽やかにお返事したんですけど、電話を切ったあと、「……あれ?待てよ……この企画、結構ヤバくね?」みたいに気付いた(笑)。いわゆる曲のコンペでも、ほかの方と自分の仕事が比較されているわけですけど、選ばれなかった曲は世に出ないじゃないですか。リスナーさんは比べようがない。でも、これは全バージョンが世に出るわけですからね。ただ、とはいえ比べられる不安よりは、どちらかというと横並びで、ちゃんとほかの方のバージョンと同じくらいリスナーさんを楽しませることができるかな?という不安でしたね。自分の番でがっかりされないように、頑張んなきゃ!って。
椿山 私としては……実は、ずっとあったらいいなと思っていた企画だったんです。ありそうで、でも、どこにもなかった。だから個人的にも、嬉しかったですね。
――実際に曲を手がけてみて、いかがでしたか?
鈴木 僕は割とやりやすかったですね。担当するキャラクターの説明……三人娘で、元気な子がいて、やんちゃな子がいて、ちょっと暴れてて……というのを聞いたら、自分に求められているコンセプトがすぐに見えたので。
山内 ちなみに白戸さんからDaichiさんに、僕らの方で各作家さんに付けさせてもらったキャッチコピーみたいな、作家としての特性を踏まえたオーダーってどのくらい伝えられていたんでしょう?一応準備僕らの方でもオーダーの文言を用意していたんですけど。「あの頃Daichiさんが手がけた某グループのような強さとしなやかさが欲しいです」とか。
鈴木 どうだったかな。多分1行くらいの文章だったと思います。「黄金期のあの感じ」みたいな。それだけでもう十分、「なるほど」と納得でしたよ。完成した曲も、そのものになったんじゃないかと。
ha-j 僕はお題が届いたときに、「さすが!」と思ったんです。J-POP職人みたいな私のところに、「チャイコフスキーの『葦笛の踊り』みたいな感じで」という発注をする。それはもう、担当するキャラクターに沿った「かわいい」が生まれるに決まってる組み合わせだな、と。さすがだと思いました。
白戸 このオーダーは多分、山内さんのアイデアですよね。
山内 …そうですね。これは僕たち音楽チームが伝えたイメージがそのまま通っている場合なんだろうと思うんですが……なんでチャイコフスキーだったんだっけなぁ……。
ha-j ええーっ!(笑)。
山内 僕もha-jさんとは、それこそ飲み会でしか会ってなくて。で、飲み会で渡された名刺に「秋田県仙北市観光大使」って書いてあったインパクトがすごく強くて、そこからの連想だったのか……。西田Ⅾは覚えてる?
西田圭稀(アニプレックス・音楽ディレクター) ha-jさんに担当していただいた申班は医療班で、「優しさ」「ほのぼの」というのがイメージだったんですよ。それで「チャイコフスキーの『葦笛の踊り』のようなほのぼのとした感じを出してください」というオーダーを決めたのがまず先にあって……。
山内 ああ、そうか。派手にドッタンバッタンするような曲ではなくて、不思議な雰囲気で、さらにどこかほのぼのとした感じもある曲をお願いできるは誰か?と考えていったんだ。それでha-jさんの作品を色々と聴かせていただいたなかで、ha-jならお願いできるに違いないと、ピンとひらめいた。
ha-j いやもう、さすがとしかいえませんね。
椿山 私は最初にいただいたお題が、「体温の低い感じ」と。あと、そのイメージを伝える具体例として、Winkが挙げられていました。曲でいうと、「淋しい熱帯魚」ですね。私、自分ではそういうジャンルを得意だと思ったことがなかったのでちょっとびっくりしたのと、、参考曲の懐かしい感じをどう落とし込むのか、どこまでその要素を取り入れるか、みたいな部分をすごく考え込みました。白戸さんにLINEで「これって『レトロ』という理解でいいんですか」みたいな問い合わせをしたのを覚えています。
白戸 きた、きた。そうだ。どう返したっけ?
椿山 たしか「別にそこまで『レトロ』とかではなく、Winkの冷たい感じが必要なんだ」みたいなお返事をいただいて。で……私はのんびりした雰囲気の曲のほうが自分は得意なんじゃないかなと思っていたんで、ちょっと戸惑いつつも、キャラクター2人のことを考えながら制作していったんです。そうしたら、結果的には自分でも驚くくらい、しっくりくるアレンジができたんです。
――ご自分的にはちょっと新しい扉を開けたくらいの感覚があった?
椿山 はい、そうです。
山内 実は僕と西田Ⅾで「この人はこの班の曲がいいんじゃないか?」みたいな組み合わせのタタキも1回作っていたんです。その組み合わせもオーダーと同じで、白戸さんの考えで変わったところがあり、椿山さんは実はそのパターンだったんです。そこに主張があったということは、絶対白戸さんには何かしら見えていることがあったはず。でもこの間YouTubeにアップしている座談会の動画(TVアニメ「くノ一ツバキの胸の内」エンディングテーマ制作プロジェクト「くノ一ツバキの音合わせの答え合わせ‼」)でそのことを改めて聞いたら、「いや、なんかできるんじゃないかなと思って」って(笑)。
白戸 ごめんなさい(笑)。改めてちゃんとお答えすると、椿山さんの手がけた曲を色々と聴いていて、僕の感想では、浮遊した感じが得意な人だという印象があったんです。それを自分では「のんびり」と思っていたのかもしれないけど。で、ちょっと不思議な雰囲気を持つ2人なら、浮遊した感じが合うんじゃないかなと思ったわけですね。だからWinkというお題は伝えたものの、あまり意識しないでいいと思っていました。むしろ椿山さんらしさを出してもらうのがいいんじゃないかな、と。それで山内さんが怒ったら、僕が謝ろうと思って。でも結果的には、ばっちりハマったかな。
山内 僕らからすると超ファインプレーでした。結果的には渋谷系っぽくなって、オーダーとは違うけど、これだな!と。
白戸 さすが椿山さんです。
椿山 ありがとうございます!
山内 オーダーをどういう感じでそれぞれの作家さんが受け止めてくれるかも、実はこの企画の面白いところで。違うものが上がってきても、白戸さんがちゃんと『くノ一ツバキの胸の内』という作品に合わせた着地点を作ってくれる安心感もあったんですよね。
GECPの巧みな仕事
――1話での白戸さんご自身のお仕事に対しては、皆さんいかがでしたか?動画でも白戸さんの曲はノータッチだったので、ぜひ鈴木さん、ha-jさん、椿山さんから曲とアレンジについてのコメントをいただいてみたいなと。
鈴木 やっぱりこれが「完成版」じゃないですか。アニメのエンディングで「あ、こうきてほしいよね」っていう展開や音がちゃんと入っている、一種のお手本みたいな仕事。だから、言葉はちょっと悪くなってしまうけど、良い悪いを判断するものじゃないんです。「さて、これを自分なりにどうアレンジしようか?」と、頭を悩ませる曲(笑)。
白戸 ははははは(笑)。
鈴木 この正解がある中から、どこまで崩していいものか。まあ、作り手側としては、やっぱりこのバージョンより良いと思ってもらいたいわけですよ(笑)。そういう対抗意識もあるなかで、どこまで白戸くんのバージョンを壊して、どこまで残すか。そういうリファレンスとして、とてもちゃんとできている曲だという印象でした。
――この曲のある意味一番スタンダードな形を、しかもハイレベルな形でお出しになられたみたいな印象ですよね。ha-jさん、椿山さんはいかがでしたか?
ha-j 白戸くんの中の「乙女」を見たなって感じでした。
白戸 ha-jさん、僕、実はこう見えて、乙女な曲が得意なんですよ(笑)
ha-j うん、知ってる(笑)。「Anison Days」ってTV番組で、白戸くんの曲を時々演奏するんですよ。そのたびに、「すっげー『乙女』だな、この人」って思った。今回も「『乙女』きたなー!」と思いました(笑)。
――「乙女」というのは、どんなことなんでしょう?
ha-j 音楽的にもう少し噛み砕いて言うと、なんだろうなぁ……あんまりロジカルなものではなくて、なんとなく感じて体現するものな気がするんですよね。なので、言葉が上手く見つからない。
鈴木 メロの感じとかに、かわいらしい部分が多めにあるんですよね。
ha-j そうそう。それくらいしか言えない。
椿山 私はまず、すごくわくわくするような、王道の展開だと感じたんです。ですけど、それぞれほかの皆さんのアレンジを聴いてから、もう1回白戸さんのバージョンを聴いてみると、わくわくするなかにもほっとする感じがある。どこか懐かしいような……。「平成」っぽい感じを受けました。私は個人的にそういうのがとても好きなので、良いなぁと。あとはコードが適度に泣いてくれるのが好きで、それがこの作品が「女の子たちの成長物語」なことを体現してる感じするのも、好きなところですね。
――いかがでしょうか、白戸さん。皆さんからコメントをいただいて。
白戸 いやもう、褒めてくださいましたけど、ある意味たたき台みたいなもんですからね。ほかの人のアレンジが上がってくると、むず痒くなってきますよね。「え、僕もこれくらい、変わったことやりたい」みたいな(笑)。Daichiさんがおっしゃったように、絶対にこういう仕事では、みんな口に出さなくても、「元のアレンジを超えてやろう」という意識は絶対あるだろうから。改めて、みんな、ずるいなぁ……と思っちゃいました
――トップバッターって損ですよね(笑)。
白戸 そうなんです。「自分もリハーモナイズ(※メロディについているコードを付け替えること)したいよぉ〜」って思ってました。
鈴木 はははは(笑)。まあ、基準がハチャメチャだと大変なことになるからね。
白戸 そう。元からコードを変にできない。
――そんな制約があるなかでも、白戸さんがアレンジでこだわられたポイントはあります?
白戸 アレンジよりもメロディですかね。38人と大勢の声優さんが歌うので、誰にとっても無理のない音域を意識しつつ、ちょっとキュンキュンくるものをもたせたい。だからサビ前とかもメロディが下がって終わるんですけど、ああいうのって書くの怖いんですよ。作家として。たしかにきれいにメロディが着地できるんだけど、やっぱりサビ前ってメロディが上がりたいじゃないですか。「おっしゃいくぞー!おらー!」みたいな。でも、そこを抑えて、でも良いものにするように工夫しました。アレンジは……そうだなあ。クラップで楽しさをちょっと紛れ込ませるくらいな感じですね。
アニソン作曲家の未来を見据えて
――面白いですね。裏話を掘るほどに、「職業作曲家は発注先とこうして仕事をするのだ」みたいな、仕事の実態が見えてきます。
山内 十数年前から、DAWを操る若者がどんどん増えています。それってつまり、音楽をセミプロみたいな感覚でやっている人が増えているということ。そうした状況だから、本当のプロが何をやっているのかを、動画とか、こういう記事の形で表に出して、理解される環境が醸成されたように感じているんです。この記事を10年前にやろうとしたら、多分「そういうのは機材の専門誌でやればいい」と言われるだけだった気がするんですけど。
白戸 ああ、たしかに。
山内 今だったらもう少し「わかるわー」「すごいわー」と感じてくれる人の層が厚くなっているんじゃないか。実際、この間の動画も、「マニアックすぎやしないかな?」と不安に思いながら公開してみたら、すごく面白いものになったし、反響もあった。これからこういうのがどんどん世に出ていくことで、チャレンジする若者がどんどん出てきて、いずれは今プロの一線でやってる人たちを越えていくようになったら、それって素敵じゃない?と。そういう、20年後を見据えたプロジェクトなんです。
――では最後に、このプロジェクトに参加されたことで、ご自分の活動に何か影響を与えられたと感じている点があれば皆さんに伺いたいのですが、いかがでしょうか?
白戸 影響とは少し違うかもしれませんが、「やっぱりほかの人の真似、できねーな!」って改めて気付かされました(笑)。先輩のことを追いかけていた時期もあったんです。それこそDaichiさんとか、最初に話題に出ましたけど、スタジオまで押しかけて「教えてください!」って頼んで、コピーをして、勉強にはなったんですけど……でも、真似はできなかった。そのことを思い出すきっかけになりましたね。「他人は他人、自分は自分」だな、と。
鈴木 僕は……結構アレンジって、「どういう作業なの?」と質問されても、とても説明しづらい。でも多分、今後、「アレンジって何やるんですか?」と聞かれたら、このプロジェクトのプレイリストを渡して「こういうことよ」って言えば済む。めっちゃわかりやすいですよ。「Bメロ以外、同じ曲だよ。わかる?これがアレンジだよ」と。プロが本気を出した、音楽作家向けの教材です。
――なるほど!
鈴木 しかも、アニメのための曲という、ある程度の制約があるのがいいんですよね。キャラクター設定や作品の雰囲気には沿わねばならない。単に「それぞれ好き勝手やってください」というプロジェクトのだったら、変わったものが出るのは当たり前だけど、参考にはしづらかったと思います。キャラクターの曲という範囲に収まっている、商業音楽として成立しているものがこれだけのバリエーションできてるって、ちょっと驚異的です。
山内 音大とか専門学校の教則CDにしてほしいと、真面目に思っています。
――長さも89秒で共通ですし。
鈴木 テンポも一緒なんで。でも、テンポが一緒に聴こえないんですよね。
――アレンジの不思議ですよね。
ha-j 僕はもう、参加して学びだらけでした。白戸くんの感想と少し重なりますけど、聴いていて、「これ、どうやって作ってるの?」とわからない部分があるんですよ、やはり。「プロってすげぇな」って純粋に思いました。自分もプロなのに、精進続けるべしですね(笑)。
椿山 私も勉強になりました。一番勉強になったのは、皆さんのアレンジのバランス感覚ですね。例えば今回のこのメンバーで言えば、鈴木さんのアレンジはサビは明るく、女の子らしさもあるんですけど、音色の使い方とか、リズム感でちょっと近寄りがたい演出もされている。そこのギャップの出し方。違う要素だけど、1曲の中ですごく馴染んでいます。ha-jさんは曲全体はすごくのんびりとした、のほほんとした、オーダーに沿ったものでも、それだけだと退屈になりそうなところを、変拍子や、楽器の使い方で派手さ、キャッチーさを残している。白戸さんは和の感じをメロディで表現しつつ、あえてアレンジでは和の雰囲気をそこまで出さない。和を全面に出しすぎず、ポップに仕上げる。皆さんそれぞれのバランス感覚が、本当に勉強になりました。
INTERVIEW & TEXT BY 前田 久
●リリース情報
「くノ一ツバキの胸の内 あかね組音楽集」
2022年7月6日(水)発売
価格:¥3,850(税込)
品番:SVWC 70589~70590
商品仕様
・CD 2枚組、アニメ描き下ろし三方背ケース仕様
・あかね組くノ一・ランダムステッカー封入
詳細はこちら
●作品情報
TV アニメ「くノ一ツバキの胸の内」
【放送情報】
TOKYO MX 4月9日(土)より 毎週土曜24:00〜
とちぎテレビ 4月9日(土)より 毎週土曜24:00〜
群馬テレビ 4月9日(土)より 毎週土曜24:00〜
BS11 4月9日(土)より 毎週土曜24:00〜
毎日放送 4月9日(土)より 毎週土曜27:38〜
中京テレビ 4月9日(土)より 毎週土曜26:25〜
AT-X 4月10日(日)より 毎週日曜21:30〜
【配信情報】
dアニメストア :4月9日(土)より 毎週土曜24:30〜
Netflix :4月12日(火)より 毎週火曜12:00〜
U-NEXT : 4月12日(火)より 毎週火曜12:00〜
アニメ放題 :4月12日(火)より 毎週火曜12:00〜
ABEMA : 4月12日(火)より 毎週火曜12:00〜
バンダイチャンネル:4月12日(火)より 毎週火曜12:00〜
Hulu:4月12日(火)より 毎週火曜12:00〜
GYAO! :4月12日(火)より 毎週火曜12:00〜
ひかりTV :4月12日(火)より 毎週火曜12:00〜
FOD :4月12日(火)より 毎週火曜12:00〜
Amazon Prime Video: 4月12日(火)より 毎週火曜12:00〜
WOWOWオンデマンド: 4月12日(火)より 毎週火曜12:00〜
TELASA :4月12日(火)より 毎週火曜24:00〜
JCOM:オンデマンド:4月12日(火)より 毎週火曜24:00〜
みるプラス-見放題パック:4月12日(火)より 毎週火曜24:00〜
auスマートパスプレミアム :4月12日(火)より 毎週火曜24:00〜
Video Market :4月12日(火)より 毎週火曜12:00〜
DMM.com:4月12日(火)より 毎週火曜12:00〜
music.jp :4月12日(火)より 毎週火曜12:00〜
【原作】
山本崇一朗「くノ一ツバキの胸の内」(小学館「ゲッサン」連載中)
【スタッフ】
監督:角地拓大
シリーズ構成:守護このみ
キャラクターデザイン:奥田陽介
色彩設計:山口 舞
美術監督:吉原俊一郎
美術設定:青木 薫
撮影監督:大島由貴
CGディレクター:千野勝平
編集:瀧川三智
音響監督:明田川 仁
音楽:白戸佑輔
制作:CloverWorks
【主題歌】
オープニングテーマ:the peggies「ハイライト・ハイライト」
【キャスト】
ツバキ:夏吉ゆうこ
サザンカ:根本京里
アサガオ:鈴代紗弓 ほか
関連リンク
「くノ一ツバキの音合わせ」特設サイト
https://kunoichi-tsubaki.com/otoawase/
『くノ一ツバキの胸の内』公式サイト
https://kunoichi-tsubaki.com/
『くノ一ツバキの胸の内』公式Twitter
https://twitter.com/tsubaki_anime
白戸佑輔 公式Twitter
https://twitter.com/sirato10
鈴木Daichi秀行 公式Twitter
https://twitter.com/daichi307
椿山日南子 公式Twitter
https://twitter.com/hinako_tsubaki
ha-j公式Twitter
https://twitter.com/woo_papa_AKITA