柚希礼音

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元宝塚歌劇団星組トップスターで女優の柚希礼音が、7日の都内で開幕した国際短編映画祭『ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(SSFF&ASIA) 2022』に出席した。

柚希はこの日、新たな才能の発掘のために世界公募していた『ミュージカルショートフィルム企画コンペティション』のプレゼンターとして登壇。最優秀賞に選ばれた、香港のKa-ki Wong監督&Tang Yi監督のよる企画『The Sweet Impulse』の良さを見つけたそうで「やはりミュージカルというものは、音楽が大切になってくるのですが、とてもオシャレにまとまっていて、これが、どんなキャラクターの心情を表現していくのか、今後が楽しみになりました」とコメントを寄せた。

最優秀賞輝いた両監督による企画は、食べ物を口にすると、その時に作ったシェフの思いが浮かんでくるという特殊能力を持った女性グルメライターと、男性パティシエが繰り広げる人間物語だったという。

また、柚希は「短いながらもストーリーがとてもしっかりしていて、本当に
面白かった」と感想を述べつつ「そして、観た人にテーマが伝わって、自分に置き換えやすい物語もありました」と評していた。


▼ 柚希礼音







映像作品も含めた、ミュージカル全体のことを話題にした。今後に期待したい思いがあるとして「ミュージカルはお芝居と違って、さらに、役どころの心情を歌やダンスで表現できるということが、とても魅力的だと思います。でも、見ている方々によっては、ミュージカルって、急に歌ったり踊り出すという思いを持たれる方も、イッパイいらっしゃると思います。その思いに対しては、私たち演ずる側も、作り手側も大切にしていることがあります。それは、ストーリの中で、気持ちがとても高ぶったりして歌ったり、踊るということであります。一人になったとき、この人がどういう過去を持っていたり、どんな思いを持っているのかを、深く掘り下げるものが歌やダンスです。それが、私はとても魅力的だなと思っているので、今後の舞台や映像も、その思いをこだわって作っていきたいと考えています」と肝に銘じているものも伝えていた。

同映画祭のオープニングセレモニー。他のステージにおいては、「アクターズ・ショート・フィルム 2」の全5作品がジャパン部門にノミネートされたことも知らされ、今回初めて映画監督を務めた青柳翔玉城ティナ千葉雄大永山瑛太前田敦子らが揃って登壇する場面もあった。





青柳は「悩んだりすることもありましたが、苦労したとは思っていません。作品の設定が設定だったので、主演の村上虹郎さんにはナーバスになりすぎないようにお願いしました。僕にはもったいないくらい豪華なキャストに出演して頂いたので、良い部分を切り取れるように探し続け、努力しました」と、監督らしく振り返った。







玉城は、自身の作品について「今回は脚本も書かせていただいたのですが、書き溜めていたストーリーからチョイスしました。コロナ禍の真っ只中ということもあり、人と人の繋がりやコミュニケーションに対して、すごく疲れているのと同時にすごく欲している感情もあったりして、色々なものが挟間にある。こういう気持ちを誰かに聞いて貰えたら良いのかと、自身へのカウンセリングを行うように書いたりもしました。そのため、大人数ではなく一人と一人、シンプルなコミュニケーションに戻った時に何が生まれるのか、そんな着想を得るこもありました」と細かい部分まで思い出した。





自身の作品の主人公になった千葉は「脚本も自分で書き、出演もしたのですが、誰が書いたのだろうと思うくらいセリフを覚えるのが大変でした」と明かし、笑った。そして「男女の友情から着想しました。見ている人がその二人に混ざってみたドキュメンタリーのような会話の流れになれば良いと思ったので、アドリブより台本をしっかり書き上げました」と説明を加えた。





永山は、主演・役所広司への演出も含めてコメント。「僕は脚本を書いたつもりだったのですが、主演の役所さんからは『メモのようなものだね…』と言われたりもしました」と苦い思いをしたそう。だが、そんなことがあっても「セリフや細かいことを決めつけずに、現場で起こるものを撮りたかった」と貫いたものを口にした。







最後に話した前田は、「普段から仲が良い柳英里紗さんと三浦貴大さんに出演してもらいました。女性同士の友情を描きたかったのですが、脚本家の根本宗子さんと、それが女子でなくてもよいのではという結論になって、三浦さんには女性役と伝えずにオファー。その結果、ステキな女性を演じて頂きました」と設定を明かし、笑っていた。

オープニングセレモニーのMCは、こがけんと久代萌美の両名が担当。その他には、黒木瞳LiLiCoらも登壇し、映画祭の代表者・別所哲也は、デジタル化した姿となってバーチャル出演していた。






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『ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2022』…公式WEBサイト
『ミュージカルショートフィルム企画コンペティション』…SSFF & ASIA/WEBページ