「また今度 USJ行こか」

読者の皆さんは、このセリフからどんな状況を想像しただろう。

発言したのは男性。恋人の女性に対しての提案なのだが――。二人のすれ違いを描いた漫画が、ツイッター上で注目を集めた。

作者は関西在住の主婦「えむふじん」さん。ライブドア公式ブログ「コミックエッセイ えむふじんがあらわれた」などで、夫「えむし」や子供達とのやり取りなど、日常に起きた出来事を漫画にして発信している。

2022年1月には著書『いくで!小学生エムモトえむみの勝手きままライフ』(KADOKAWA)も刊行され、今ノリに乗ってるクリエイターだ。

そんなえむふじんさんが 4月15日、自身の ツイッターアカウント(@mshimfujin)に投稿したのがこの漫画だ。冒頭で紹介した一言により、 関西人×非関西人カップルの間で起きてしまいそうな「修羅場」を描いた。

果たしてどんな修羅場かというと...。

「わたし USJ 行ったこと無いんだけど?」

テレビを見ながら談笑しているカップル。番組は 大阪のUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)の特集だったのだろうか。

新しいアトラクションも出来たし、一緒に行こうよ! そんなつもりで彼が彼女を誘ったら、思いのほか彼女は不機嫌そうだ。

「わたし USJ 行ったこと無いんだけど?」

そう冷たく問いかける彼女。彼としては、なぜ恋人の機嫌が急に悪くなってしまったのか分からず、どうしたらいいものか見当もつかない様子だ。

この後どうなってしまうのか。 彼女の「反論」を見てみよう。

こんな修羅場が、今日もきっとどこかで...

一度も一緒に遊びに行ったことがない場所について恋人から、

「また○○に遊びに行こうよ」

と、言われたらどうだろう? 関東出身の筆者からすると、確かに修羅場になってしまいそうな発言に思える。

漫画で描かれた彼女(非・関西弁話者)はきっと「過去に自分以外の人とUSJに行ったことがあるんでしょ!それを私と勘違いしてるの!?」と思ったのだろう。

しかし、関西弁を話す彼にとって「また行こう」は「もう一度行こう」という意味ではない。「次の機会に」という意味なのだ!

方言によるすれ違いから、修羅場にまで至ってしまった2人。こんなの、あんまりだよ――

――なんてことが今日もどこかで起こっているかもしれない。

えむふじんさんは、ネット上のある記事を見てそんな想像を膨らませたという。

「これがマタハラスメントッ!!」

えむふじんさんが描いた漫画には、5月9日昼時点で1万5000件を超える「いいね」が付くほど反響を呼び、こんな声も寄せられている。

「関西独特の言い回しなんですね...知りませんでした」
「『ほんなら』が付いてたらまだましだったかもしれない」
「わかるわかる!『今じゃなくて別の機会に』って感じで使います使います」
「これがマタハラスメントッ!!」

共感するユーザーも多かった様子。なお、作中でえむふじんさんがスマホで読んでいた記事「初対面なのに『また遊ぼうね』→関東人『???』 関西人しか使わない『また』の謎用法とは」はJタウンネットの記事(「初めてなのに『また』を使う関西弁の謎用法 東西で浸透率に差」はライブドアニュース編集部による見出し)。

「1度も遊んだことがない人に、『また遊ぼう』って言う?」というテーマで投票を行ったところ、東西ではっきり差が出た、というものだ。気になる方は、ぜひこちらも併せてどうぞ。

改めて、日本語って難しい...! 関西弁話者であるえむふじんさんも作品を執筆する際には方言に気を遣っているそうで、下のエピソードをあわせて紹介していた。

今回の漫画のほかにもえむふじんさんのブログでは、「あえて関西弁のまま」のこともある生き生きとしたセリフが楽しい作品が掲載されている。最新投稿が気になる人はツイッターやインスタグラムアカウント(mshimfujin)、LINE公式アカウントなども合わせてをチェックしてみてほしい。